「鯨 夏」を含む小説

冬樹 トーコは13歳の女の子。 中学進学を機に両親の仕事の都合で、それまで暮らしていた生まれ故郷から離れることになってしまった。 人見知りのトーコは、新しい環境に馴染めず、中学で…

未だ言にあらず――それは、未だ言葉としてなかった物事に宛がわれた言葉の未《いま》だ。 それを『未言』という概念で産み出していったのが、未言屋店主です。 その未言屋店主の思い描い…

落選。 高一の夏。美術部員になって初めての展覧会での結果。 芸術へ情熱を注げなくなった私はある日、夢に汚れた巨鯨をみた。 巨鯨の名前は、メイ。 メイとの出会いを経て、私は私を…

高校生の夏。部活動に悩む主人公「私」は、ある日不思議な青年「榊」と出会う。その日の夜、満月の下、「私」は、世界の不思議を覗き見た。 第三回高校生のための小説甲子園に応募した作品で…

海辺の町で育った「私」と不思議な灯台守の少女の、ひと夏の儚い友情のお話。 極ほんのりSF要素あり。 灯台は遠く海原を照らし続ける。誰かの帰りを待ちわびながら――……。 ＊縦組…

二日間だけの小さな個展、その初日が終わろうとしている。最後にやってきた女性客が熱心に見ていたのは、鯨と、ヒマワリと、赤いランドセルを背負った子供の絵だ。 画家はその絵に、深い思い…

海側に突き出た高台の上に校舎があり、景観が綺麗な学校。 景観の綺麗な学校百選にも選ばれたことがあるとか。 県立椿ノ峰高等学校。 俺が４月から通っている、三学年各十二クラスもある…

夏だ！海だ！太陽だ！……全部却下。吸血族の今須は全部嫌い。だが、友人の太田が用意した山のキャンプイベントに、ホイホイ誘われていったのだが…… 夢月七海さんの自主企画、「同題異話…

美大を出て就職もせず、只ひたすらに絵を描く「私」に、 母は亡くなった祖母が所有していたアパートをひと夏のアトリエにするよう提案する。 解体予定のアパートの壁に絵を描き殴ったその年…

夢月七海さまの自主企画「同題異話・七月号　　鯨よりも深く」参加作 同じお題で皆で話を書こうというものです。 https://kakuyomu.jp/user_events/168…

こんにちは。 下記企画にご参加していただいた作品について感想を書いていきます。 指摘なしの単なる感想です。 詳細は下記。 https://kakuyomu.jp/user_e…

〈鯨〉と〈躑躅姫〉と呼ばれる二神が町の半分ずつを支配する地方都市・いやおい。須賀山のガイコツ池の底は、〈世界樹のうろ〉につながっており、町では昔から不思議な出来事が起こる。大学生…

他人と感情を共有できないことはおかしいと、誰かが言った。もうすぐ夏が終わる。ヒマワリのような少女は今年も、あの場所で寂しい鯨を待っている。 「渡り」「52ヘルツ」「アルバム」の三…

稲庭順二郎（旧稲庭純一郎）プロフィール れんこんプロ所属（個人事務所） 神奈川県出身 年齢　３４歳 血液型　ＡＢ 高校中退後、新横浜にあるキャバレーの呼び込みのバイトをする。…

ひとりの男と、巡り来る夏にまつわる短編集。エピソードは随時追加いたします。 『星を待つひと』―男と、彼が海岸で出会ったイルカの話。 『清夏』―男と、小説を書くのが好きだった少年…

　緩やかに朽ちていく工場の廃墟、折れた鉄骨、赤錆、夏の喧騒。 　絵の具の鯨と啼きやまないヴァイオリンの弦。 「僕はここで絵を描いてるんだ。なんの意味もない絵を描いている」 　…

タギリの夏至は、風とともにやってくる。 銀河にちらばる地球化(テラフォーミング)惑星群のひとつ、蛮星タギリ。そこではあらゆる自然が《呪言》と呼ばれるシステムのもと運行されている。…