「叙述小説」を含む小説

広島への旅行中、隣席の女性に僕はたまたま手持ちの本を貸した。広島駅のホームで、彼女と僕はその正直な感想を語り合う。だが、そのあまりにも正直すぎるナイフの切れ味を知っているのは、僕…

1980年代～2010年代まで日本のミステリ小説界でブームを巻き起こした「叙述トリック」とは一体何だったのか。その起源と系譜をたどろうとする文章です。 【！！！　注意　！！！】…

クリスマス間近の街で、トレンチコートを羽織った刑事は、犯人を捕まえる為にバーに行く。

ある国の中に奴隷が存在していて、彼ら自身が奴隷として使われていることを肯定するかのようなところがあった。国連の委任統治で、そこは政府を持つことになったが、その時、それぞれの神につ…

偽物川小説大賞用に書き上げました。 作品は、よくある亭主の浮気疑惑の話です。 共働き夫婦の千恵子と敏夫。千恵子はこのところ夫の不倫を疑っていた。 色んなことが読み取れるよう、叙…

内心、密かに自信のあった作品が、とある賞の最終選考に残るも、入賞にはあと一歩届かず、落選の憂き目を見た大学生の井藤悦子。幼馴染みで“ほぼ彼氏”の優に手荒く慰められ、さらには優の妹…

　敬虔かつ情熱的な読者諸君であれば、これが「『探偵小説』小説」であることはすぐに理解しただろう。 　トリックを解いたところで、この私という虚像には到底辿り着けやしないだろうがね。…

内向的な中（あたる）、不思議な雰囲気の瑠衣（るい）、やんちゃな昴（すばる）、派手なメイクの一花（いちか）、クールな鈴（すず）。五人の織り成す高校生活は、やがて凄惨な結末を迎え──…

モグリ街の人口を半分にした悪名高き殺戮オランウータンは、市警の決死の努力によりついに逮捕された。裁判を待つまでの間、殺戮オランウータンは特別製の鉄柵に中へと入れられたのだが……あ…

俺の母はよく、俺のことを「橋の下で拾った」という。俺はその事実を知らないまま育ち、ある日、俺の実母を名乗る女に出会ってしまった。

※応募用あらすじのため、大まかな結末に触れています。 　夏休み、十三歳になったアキは両親や仲のよい友達と一緒に、キャンプ登山に出掛けた。楽しい思い出作りになりそうな予感に、ある出…

200字以内の超短編作品5編。 ラジオアプリ・Spoonで開催された『200字文庫』（主催：うるうさん）という企画で投稿した作品です。 ※投げ銭アプリなどでの使用OK。 ※作者…

数百字から千字前後まで。ノンジャンルで何となく思いついたショートショートを随時更新していきます。

雨の中、私は彼と出会った。 ※感想を頂けるとモチベーションにつながるし，励みになります。 ※小説家になろうにも掲載しています。 https://mypage.syosetu.…

「私」の半生とは……！？

マコトは幼馴染のエリカと楽しい時間を過ごしていた。 ※感想を頂けるとモチベーションにつながるし，励みになります。 ※小説家になろうにも掲載しています。 https://myp…

　2020年、メフィスト賞に出して落選した作品です。 　恋人と別れた夜に家出中の女子高生を拾った主人公。少女、美桜はそのまま健二の部屋へ居着いてしまう。折しも世間では一家惨殺事…

――わたしの娘には姿の見えない友人がいる。 イマジナリーフレンドの謎を追ううちに踏み込む時空を超えた不思議な迷路。 見えない友達は存在するのか、それとも？ 想像力は現実と非現…

今を、過去を、全力で生きる女子の物語。 超能力を持ち、それ故に避けられない悲劇的運命に飲み込まれていく少女。 決してハッピーエンドになり得《え》ない中でも、選び得《う》る最善を…

夏が終わろうとしている。 小説家の君は、あの日からずっと苦しみ続けている。それなのに、私にできることは何もない。 ――私が××だ、あの日から。 とある身内の交流会で最優秀賞をと…