「怪異？」を含む小説

雨音の微かに滲む暗い夜、夢とも現実とも曖昧な薄闇の中でベッドの傍らに影のように立っていた『そいつ』から、話を聞いて選んでほしいと頼まれた大学生・佐倉。 あり得ないはずの思い出話と…

由緒正しい神社のある港町。そこでは、海から来た神が祀られていた。神は、春分の夜に呼び寄せられ、冬至の夜に送り返された。しかしこの二つの夜、町民は決して外へ出なかった。もし外へ出た…

江戸時代初期。柳生宗矩が長男・柳生三厳は幕府に仇なす怪異あやかしを取り締まる役職、怪異改め方に着任する。 これは三厳もとい『柳十兵衛』が怪異改め方として時代を見つめた数年間の物語…

霊相手には最強だが戦闘能力0の祓い屋、T（嶽田）さんと霊媒体質でびびりだが腕の立つ後輩、N（野郷）くんのバディが送る、ゆるめのダンジョン怪異譚。 ※セルフレイティングは念のため…

敗戦後の東京、謎の米兵と女性に出会った瞬間、男の運命が変わる。戦火を生き延びた男は、謎の組織『神聖同盟』に招かれ怪異と戦うことに。彼が見た“眼”の正体とは？ 次から次へと現れる怪…

　とある田舎町。普通の高校生活を送っていた奏太は、ある日突然本家に呼び出され自分の役目を知らされる。それは、人の世、妖の世、鬼の世を隔てる結界を守り、そこにできた綻びを塞ぐこと。…

人に仇なす怪異、あやかし、邪法を操る術者達──この世には危険がありふれている。それらに対抗すべく存在するのが、『組織』と呼ばれる超国家的対魔団体である。 組織の日本皇国支部、西支…

七不思議や怪談、逸話、噂話。人々の間で語り継がれるものはいくらでも、どこにでもある。 今日もその大学で学生たちが口にする。 あの教室には自殺した学生がいまだにいる。 この木の下で…

幼なじみに会いたいと近くの神社で祈り続ける高校生の琴葉はある雪の日に不思議な青年に出会う。出会った彼は、自分のことを怪異専門の探偵だと言って――！？

平凡な高校二年生「火野飛鳥」は、兄である火野正義と二人で、貧しいながらも幸せに暮らしていたが、ある日兄の正義が事故で他界。途方に暮れた飛鳥は自死しようとしたがその寸前、通りすがり…

「鳥の飛ばない天地の挟間」 藤堂が海を見ていたのは、二月二十日。――― 藤沢紀志と篠原守、高校生の二人は実習授業で海へと来ていた。 その砂浜に、戦車が現れる。 いつの間にか、…

宮園沙月は品行方正、清楚可憐を以て学校中に鳴り響く高嶺の花だが、その性は腹黒でプライドが高く、イケメンの金持ち以外は一顧だにしない性悪な美少女だった。 ある日、彼女がいつものと…

くに‐まぎ【国覓】 〘 名詞 〙 住むのに適するよい国土をさがして歩くこと。 神が鎮座すべきよい土地を探し求めること。 町の宿屋で女将の娘として働くカコは、ある日の夜中、宿の戸…

熱帯雨林のように蒸し暑い夏の日、昼寝から目覚めると、望月柚は思いもよらぬ明治時代にタイムスリップしていた。偶然にも死ニカエリと呼ばれる怪異に襲われそうになるが、内務省討伐課の警察…

未練を残して死んだ人間の魂が怪異化した存在、ゴースト。 彼らを狩るのは特殊治安管理局の職員、通称〝ゴーストクリーナー〟。 ゴーストクリーナーである溯春《そはる》と東雲《しののめ…

現代に適応した怪異。 それによってもたらされる被害を補填する、特殊な保険事業。 主人公である案山子清十郎（かかし　せいじゅうろう）は、それが適切かどうかを判定する保険調査員（オプ…

「助けて、知らない駅にいる――」 きさらぎ駅に迷い込み行方不明となった幼馴染みを探す未那は、我が物顔で民俗学予備研究室に陣取る院生・徒野荒野を訪ねる。 あらゆる怪談や怪奇現象を…

「この世界には、人間の知覚を凌駕する存在、『奴ら』が存在するのだよ」。怪異に遭遇しやすい体質の俺は、大学で『奴ら』の観察をしていると話す己己己己 己（いえしき つちの）と出会った…

喫茶店黒月館のお勧めは濃厚な香りが自慢の黒月ブレンド。この香りに誘われて今夜も人と人ならざる者とが集います。さて今夜はどんな秘密が語られるのでしょう。どうぞごゆっくりお寛ぎくださ…