「思い出 切ない」を含む小説

二年前にトラックにはねられて二ヶ月間程眠っていた芽衣は、目が覚めると家族以外の記憶を失っていた。 事故の後遺症からくるPTSDに苦しみながらも記憶の欠片を集めて一つ一つ蘇る思い出…

私、昭和人(しょわんちゅ)が20代の頃。 インターネットの夜明け時代に出会えたネット友達との少し切ない思い出話。

「ずっと一緒に泊まれたらいいのにね」 貞治は子供の頃にお婆ちゃんの家で、年上の従姉である千沙にそう言われた。 その日の思い出は貞治の心に深く刻まれ、彼女に憧れるようになった。 …

　今どきタイムトラベルをするなんて、どんな物好きだと笑われそうだけど。 　僕には思い出の中に、どうしても逢いたい人がいた。 　現実より思い出が大切になるくらい生きた僕は、心の老衰…

　その男はきっと知っている。その女性はもう永遠に失われたのだと。そしてその面影を待ち続けるのなら、彼自身もまた、永遠に失われるのだろう。 　それは未来をひたむきに信じる男の美学か…

どこにでもいる高校生西条愛羅は、1個年下の神崎凌央と学祭の日恋人同士になった。2人で幸せになろうと誓った。 一方、愛羅の友達である目黒桃は部内で人気の唯我颯太に恋を知る。互い…

「私、桜好きなの」 　あの日のさよりの声で、春人《ハルヒト》は目を覚ました。朝の清々しい光が窓から差し込んでいる。まだ半分眠ったままの頭にぼんやりと浮かんでいるのは、あの大きな…

僕は一年くらい、ヒトだった――。 ヒトになった飼い猫と飼い主の一年くらいの恋物語。 ＊＊＊ 全7話、11000文字ほどのお話です。

昔抱いた情熱に心どこか囚われても、 人は何年たとうとも、 どこか誰かと歩いてゆきます。 いつの日かの思いを逃がしてゆったり生きてゆけるのです。

十四歳しか年の離れていない叔母「マユミちゃん」。いとこの佑樹が見つけたポチ袋が紡ぎ出す記憶。よいことばかりではないけれど、僕の生きてきた時間には確かにマユミちゃんがいた――80年…

空色ワンライ６回目企画参加 お題 「蕎麦が出ること」 「機械音痴な人が出てくること」 「鞄いっぱいに詰め込んだ○○」 制限時間一時間で書くこと ９歳の恭ちゃんのちょっと切ない…

杉浦真帆、高校三年生。 私は今、恋をしている。 物理の梶先生が大好き。 何度も告白しているけど、いつもはぐらかされる。 でもめげないもん。 先生に認めてもらうために立派な社会…

いずれは弾けて消える淡い思い出だとしても、その時の輝きは確かなもの。 とある高校を舞台に、エピソード毎に異なる主人公で繰り広げられる、読切りの超短編集です。

　主人公は長崎出身の２８歳、中村竜一。ヒロインは岩手出身の２６歳、佐々木真理。旅行代理店勤務の竜一がニュージーランドに赴任していたとき、仕事でオークランドを訪問した真理と出会う。…

「丘」＝思い出の場所、自分にとって大切な場所。 そして、大切な思い出。 そんなイメージでつくったお話しです。

入院しているおじいちゃんが、急に２年前におばあちゃんが、生きていたころに病室で見た花の花言葉を知りたいと言い出す。 ただ、記憶が曖昧で、花を思い出せない。 そんな病室に、息子の…

出会うはずもなかった境遇の17歳のコウジとヒロコ、ふとした偶然から引き寄せられ幸せの日々を送るも、時の流れと共にお互いの気持ちがすれ違い合う二人。追い追い掛け合う二人だが無情にも…

かつて神童と呼ばれていたがとある事情で人前で演奏できない音大生、俊介。 ある日大学へ向かう途中、大量の玉ねぎと共に落ちてきた美形の料理人、藤野蒼太を助ける。 蒼太を手伝い山手の…

本当の最後の日記を読んだ時、あなたに届く暗号のメッセージ。七夕、すれ違う二人の思い出が織り成した奇跡の約束……現在過去未来の全てが繋がり気付いた不思議な声の謎と日記の秘密、最後に…

義父から暴力を受ける長岡千紗は、通っている小学校でも孤立した存在だった。 小五の冬、同じクラスの小田紅也と親しくなる。 彼は福祉施設で暮らす身寄りのない子供だった。 境遇を感じさ…