概要
読み進むごとにプロローグや題名、さり気ない言葉の本当の意味に気付く、
〈誰も知らないある歌と、様々な奇跡の出会いから生まれた『明日(あす)への希望』の物語〉
○春香(はるか)視点、■悠希(はるき)視点
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!過去現在未来、全ての時を通して紡がれる真の恋物語。
本作はタイムリープをテーマに描かれている二人の男女の恋物語。よくある純愛ものなのかと一見思うタイトルですがそうではなく、彼と彼女が繰り広げる恋の背景にある障害に読み手それぞれ考えるものがあるかと思います。ですが、二人の想いは過去現在未来、全てを結んで奇跡を生み出します。読み進めていくうちに二人の葛藤にもどんどん惹き込まれ、二人を応援せずにはいられなくなることでしょう。
感動を狙って描写されているのではなく、堪えなければいけないのに堪え切れない想いを思わず漏らしてしまいながら書いたような熱い文体に心が揺さぶられます。また作者様の手に二人の気持ちが宿っているかのような生身感のある感情表現は必見…続きを読む - ★★★ Excellent!!!最後の言葉に全てを託す悲恋の物語
感情や心理描写を前面に押し出し、作者の作品に対する思いが力強く文章に込められている、良くも悪くも直情的な作品です。
悠希と春香という二人の語り手により紡がれる二人の物語です。他の登場人物を引き立てさせないほどに、二人の感情の交錯が読んでいて溢れ出てくるような、少し悲しくも、どこか温かい恋愛のお話でした。
愚見を申し上げてしまうと、「小説」というカテゴリーでの評価は難しいです。というのも、この作品は、起承転結の構成ではなく、作中歌の歌詞が全て書かれていたり、日記の文面が長く続くなど、小説の型に囚われない作風を持っているからです。
しかし、そんな作風を受け入れて、作者の思いが届いた時、この…続きを読む - ★★★ Excellent!!!叶わないとしても抱き続けた希望。『あなた』に届けと。
言いたかったのに、言えないことって誰でもありますよね。
これは、そんな、言えなかったことを伝えたいという想いが起こした物語だと思います。
二人の視点から語られることで、互いの心情がより強く伝わってきます。
要所で語られる歌の歌詞も切なくて、物語に深みを与えています。
また、視点だけでなく日記や回想による過去と現在、未来との絡みも書かれ、それぞれが繋がっていく様には、感動しました……!
二人が信じた希望と、起こるのかもわからない奇跡の物語。
細部にまで作者の想いがつまった、素敵な小説です。
近況ノートも合わせて読むと、その想いにより気づけます。
まずは、日記のように1ページ、めくってみて…続きを読む