「鞄」を含む小説

男は黒い鞄を運ぶ。

【短編】『僕』と『彼女』はもうすぐ式を挙げる。今日も挙式会場のホテルに打ち合わせに向かっている。 五月の日差しが強い中、日傘をさした彼女の鞄が劣化していることに『僕』は気づく。 …

空色ワンライ６回目企画参加 お題 「蕎麦が出ること」 「機械音痴な人が出てくること」 「鞄いっぱいに詰め込んだ○○」 制限時間一時間で書くこと ９歳の恭ちゃんのちょっと切ない…

古書市の日、集まる人々との語らいを楽しんでいた魔女は、子供たちに紙飛行機を指南する、鞄ひとつの古書屋の姿に気がつく。 「鳥籠には鍵がある」と同じ町が舞台です。 ☆『紙の町の魔女…

掌編です。 「鳥籠には鍵がある」と同じ町が舞台です。 ☆『紙の町の魔女』として〈小説家になろう〉〈pixiv〉でも公開しています。 ※このおはなしの以前のおはなし→「鳥籠には…

【書籍化】 　ブラック企業に勤める柳大樹は、終電間際の電車から降りると、階段で足を踏み外し落下してきた美人お姉さんを受け止め助ける。そのほんのすぐ後に高級マンションの前で鞄の中身…

　――到着予定時刻まで、あと十分です。 　眼球に設置された視覚素子が、視界にそう表示した。どうやら、居眠りの時間はないらしい。わたしは手元の鞄を探り、身分証を確認した。 「第五種…

大学生活二年目の春…… 松澤教授からセクハラを受けるハナは憂鬱だった。昨年度は松澤の講義から逃げ切れたものの、今年は逃げ切れない。 「一緒に取ろう」と約束した親友の当ても外れ、あ…

　ある日、会社員の泥埠（どろふ）覧覚（ただあき）は、妻と小学生の息子を誘拐されてしまう。犯人は、身代金を要求。受け渡し方法として、「金の入った鞄を、走行中の電車の窓から落とせ」と…

ある日、田中良夫は学校一の美少女であり、同じクラスの隠明寺麗那がスマホをベンチに置き忘れるところを目撃する。急いで拾ったものの彼女の姿はすでになく、仕方なしに鞄の中へ。翌日、彼女…

2月13日。バレンタインデー前日。 クラスで配られる義理チョコしか貰ったことがなかった明日実 悠人（あすみ ゆうと）の下駄箱に、赤色の箱が入っていた。 悠人の鞄の中には、もうひと…

ギャルJKの近里彩歌は、堅物風紀委員の篠浦眞穂に惚れていた。 ちょっと気合の入ったチョコを鞄に忍ばせてバレンタインデーに臨んだ彩歌だったが、なかなか渡すタイミングを掴むことができ…

放課後、部室棟の片隅の倉庫を転用した、たき火同好会のごちゃごちゃした部室でだらける、髪の内側を焦げ茶に染めるなど、いかにも女子高生然とした美名美（みなみ）と、短い黒髪をボサボサに…

社会に出て数年もすれば、それなりに働き方というものも分かってくる。 代わりに、私はそれなりに色々なものを犠牲にしたと思う。三十路に片足突っ込んだような年齢になっても彼氏の一人い…

アルドとフィーネは、育ての親であるバルオキー村、村長の急病を見舞うために村に向かっていた。 道中二人は雷雨のヌアル平原で、行き倒れた男と出会う。男が手に持っているのは黒い箱型の書…

　俺の名前は、クルス。アヴェン王国っつう所で荷物持ちとして冒険者登録している単なる男だ。 　荷物なんざ一人一人鞄持っていれば解決するってのに、居るんだよな長期間ダンジョン潜ってめ…

折りたたみ傘って、「確実に雨が降る！」って時は持って行かないよね。大きい傘でいいから。でも、「絶対降らないだろ」っていう晴れの日には持って行くのがめんどう。で、鞄から出すと、雨に…

ある日、桃井裕太は定期券を拾った。 そして持ち主に返そうとした瞬間これが運命の出逢いであることを直感する。この手が肩に触れたら、声をかけたら、きっと何かが始まる───。 そんな…

容疑者一覧 A.藍色のスーツに赤い鞄の男 B.長い人生を過ごした青いメガネの老人 C.赤いスカートで長い髪の綺麗すぎる女 D.オレンジ色のミニスカートで 大人になれない少女

現代を生きる魔法使いの僕は、高校入学と同時にヨーロッパから帰国して日本で暮らしている。魔法使いの存在を知っているのは魔法使いだけなので、クラスメイトは僕のことを普通の人だと思って…