どうやったらこんなイマジネーションの塊のような物語を書けるのだろう。魔女が古書市を訪れる、それだけでも面白いのにいわくありげな店主とのやりとりがまた古い魔法の香りをぷんぷんとさせて妖しくも美しい。 繰り広げられる魔法のあれこれも、禍々しくもメルヘンチックだ。穏やかで少々のんびりした語り口がまた雰囲気たっぷり。 あなたもこの古書市を覗いてみませんか、素敵な魔法に出会えるかも。
紙の産地であるという、どこかの街で開かれている古書市。 子供から大人まで、学者や学生、それから怪しい古本屋に魔女たち。 語り口は淡々としているのに、目の前に鮮やかに広がる飛んでいく紙飛行機や風船に、さらには魔法で作られた鳥たち。 少し不穏な古本屋と静かに対峙する魔女の会話にぞくぞくしてしまいました。 短いながらも、とても美しく不思議なこの世界のお話をもっと読んでみたいな、と感じさせてくれる物語です。 ファンタジーと本が好きな方におすすめです!