世の中は理不尽で出来てます。
だけどそんな理不尽の中の小さな奇跡を大切にしたくなる作品です。
……と、そんな綺麗事はおいておいて。
とりあえず面白い。言葉選びの一つ一つがニッチで何度くすっと笑わされたことか。
少し擦れたヒロインの元に、元カレが突然土下座してきた所から始まります。その元カレは鍋師の修行中とのことで、その試験のためにヒロインと同棲を願い出るのですが……そもそも鍋師ってなんやねん。そんなツッコミをしながらも、とりあえず毎日無償で美味しいご飯にありつける生活はとにかく羨ましい。
個性的なキャラクターたちが絡みに絡み合い、ラストのハッピーエンド。本当にお見事。
こんな面白い小説久しぶりでした。