灯りがともるとき
倉沢トモエ
灯りがともるとき
日が暮れて、家々の窓に灯りがともるとき、夕陽と夜の隙間でざわざわとしはじめる、おぞましい姿の小さなものたちがいる。
木々の隙間や、屋根の天辺。このまま夜の闇にすべりこみ、紛れ、悪い夢を振りまき、弱った心臓をぺろりと平らげようと狙っているのである。
そのまたたきするような間に、すかさず魔女があらわれて、ひょいひょいと使いなれた
それらはかの、彼女の鳥籠に封じられている、これまた得体のしれぬ姿の黒いけだものの、
灯りがともるとき 倉沢トモエ @kisaragi_01
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