「古代中国」を含む小説

　この国では樹木を墓標にする。 　これは樹の下の、ささやかな思い出のはなし。 　中華風味ファンタジー「散画追集封妖譚」の、妖を封じない掌編連作シリーズです。 ※カクヨム版は縦…

子貢・・・中国の春秋時代に活躍した孔子の弟子の一人。弁舌や商売の才能に優れ、政治家としても高い素質を持っていた。 古代中国の思想書『荘子』の天地篇にある寓話を参考に、話を書いて…

　神格を得た幼なじみ夫婦、夏樹と春香が、人間の歴史を学ぶタイムトラベルの旅に。 　第３弾になる今回の旅の舞台は、紀元前1086年の古代中国。 　激しくなる商と周の戦い。巻き込ま…

わしが賈似道(かじどう)だ。南宋の後期、理宗・度宗・恭帝と三代の皇帝に仕え、紛れもなく権勢をふるった。だから権臣とよばれても文句はない。だが、奸臣だ、売国奴だといわれれば、異議が…

クソ難しくて難解な詩集「風の刻印」の解説です。 一つ一つの詩の背景に何か必ずあるので、それを解説して読みやすいようにしています。 「風の刻印」は、小説もありますので、そちらは、「…

古代中国の文献魏志倭人伝に、神道により民を惑わしたと記されている邪馬台国の女王卑弥呼。 宮殿内に千人もの従者を置きながらも、その居室には国政を補佐する弟のみが入ることを許され、彼…

１１００年前、貿易立国を標榜する南漢王劉厳は、福地（極楽）に模した大宮殿に世界中の客商を集め、国際見本市を開催した。劉厳が、天の上に龍の字を置いて劉龑（りゅうげん）と名を改め、「…

　神格を得た幼なじみカップル、夏樹と春香の夫婦が異世界での修業を終え、人間の歴史を学ぶタイムトラベルの旅に出発する。 　その最初の目的地は、――BC1660年。エーゲ海ナクソス島…

「抵抗するものはいっさいを破壊し、すべてを殺せ」――西アジアから中東を征服したモンゴルは、次いで北中国を占領、やがて念願の南宋を狙う。南宋に抗う力はない。都城臨安の無血開城を前に…

深更、台城にかかる満月に影が映った。長江めがけて跳躍するクロの影が映し出されたのだ。食いちぎった梁帝蕭衍の首をくわえていた。城内の多くの民が、満月に映るクロの姿を目にした。｢これ…

　私はあなたが好きでした。ずっとずっと好きでした。 　亡くなった幼なじみの春香が、自分を愛していてくれたことを知った夏樹。 　学者となった夏樹が不思議な因縁に導かれ、霊水《アム…

頭上にスルスルと縄梯子が下りてきた。上空に揚がる大凧から下りてきたのだ。凧は海からの風にあおられ、天空高く舞い上がっている。葛徳は縄梯子を伝い、天空に向かって登っていった。地上か…

宇宙とは天地古今、いいかえれば空間と時間のことで、前代未聞の肩書といっていい。「おれは、やるからには森羅万象、宇宙に存在するすべてのものを支配したい｣。侯景の真面目はここにある。…

「はんれぇい！」　楚の威王に向かって飛んだ勾践六世の孫、越王無彊の首が、宙にあって范蠡の名を声に出した。 　春秋末期、呉越の戦いを制した越王勾践は、江蘇琅琊に遷都した。琅琊は中…

1.趙始初陣､2.南越建国､3.海のシルクロード 始皇帝は趙佗を眼前において、つけくわえた。 「嶺南平定のあかつきには、朕がため南海のはるか先まで遠洋航路を拓くのだ。ゆめ、琅邪…

目　次 序　　 一、趙佗の死　　 二、陵墓秘匿　　 三、趙始と絹海道 四、呉楚七国の乱　　 五、二代目趙胡　　 六、歌舞曲『四海兄弟』　 七、三代目趙嬰斎　 八、樛姫の誤算　　…

　　梗　概 前漢初期、嶺南《れいなん》に南越《なんえつ》国という独立国があった。国都は番禺《ばんぐう》（広州）、国王は趙佗《ちょうた》、中原《ちゅうげん》のもと趙国の出自である…

物語をつうじて、孫臏の兵法を紹介していきます。ただそれだけの話です。

ここは翠の国。アグシュは山奥に住む染物屋で、その山には人は滅多に寄り付かない。しかし、アグシュは山で生き倒れていた少女「ヒウ」を助け、それが彼の運命を大きく左右することになる。