概要
媚珠は趙始をひと目見て、その風姿の雅びやかさに思わず息をのんだ。
1.趙始初陣、2.南越建国、3.海のシルクロード
始皇帝は趙佗を眼前において、つけくわえた。
「嶺南平定のあかつきには、朕がため南海のはるか先まで遠洋航路を拓くのだ。ゆめ、琅邪の誓いを忘れまいぞ」
「琅邪の盟」とは、始皇帝の事業を世界の果てまでもくまなくおよぼそうという壮大なる血盟である。因習をうちやぶり、民族の垣根をとりはらい、広く海外に智識を求め、同時に秦の文化と技術を伝播し、万世一系の始皇帝王朝の礎をさらに強固にうちかためようという盟約なのだ。
趙始は南越国後継者の地位を捨て、無名の海の男で生きる決意をあらためて表明した。媚珠もまた一度は捨てた命である。海の果てまで趙始についてゆく覚悟を口にした。
趙始らの船団は風を孕んだ帆をつらね、海流に乗って南下した。交易の実績と交流の足跡
始皇帝は趙佗を眼前において、つけくわえた。
「嶺南平定のあかつきには、朕がため南海のはるか先まで遠洋航路を拓くのだ。ゆめ、琅邪の誓いを忘れまいぞ」
「琅邪の盟」とは、始皇帝の事業を世界の果てまでもくまなくおよぼそうという壮大なる血盟である。因習をうちやぶり、民族の垣根をとりはらい、広く海外に智識を求め、同時に秦の文化と技術を伝播し、万世一系の始皇帝王朝の礎をさらに強固にうちかためようという盟約なのだ。
趙始は南越国後継者の地位を捨て、無名の海の男で生きる決意をあらためて表明した。媚珠もまた一度は捨てた命である。海の果てまで趙始についてゆく覚悟を口にした。
趙始らの船団は風を孕んだ帆をつらね、海流に乗って南下した。交易の実績と交流の足跡
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