子貢は孔門十哲に数えられる優秀な弟子ですが、孔子もその才能を高く評価するとともに、そのあり方についてはある種の危惧を感じていたとも言われています。子貢のそうしたキャラクターをうまく表現しつつ、老人とな対話を通じて(論語が対話形式で展開することともなぞらえているかのように)政治や人生といったテーマについてのテーゼが提示されている。物事を考えるきっかけを与えて頂きました。
頭の良さも大切ですが、人柄はそれ以上に大切なようです。相手を思い遣る気持ちがないと、人はついてきませんし。下村湖人『論語物語』を思い出しました。