「フィルム」を含む小説

西暦30XX年。地球。 夢来国連邦で指折りの科学者の少女、天方ノゼリーナは、900年前の対戦で壊滅的となった『旧世界』の遺物である記録媒体に保存された映像の中の青年に恋をした。 …

非常階段から見える、バスを待つ君の後ろ姿に、心を惹かれる私がいた。 初めて話したときのこと。君が好きなものを全力で調べた夏の夜。 君の世界に私が入った日のこと。それから、君の世界…

某呪いのビデオの映画が流行った９０年代。 俺は個人が経営するレンタルビデオ店でバイトをしていた。 バイト先の店主である、おやっさんは”呪いのビデオ”と称して、とんでもないスナッ…

カメラのフィルムも、ＣＤもあっという間に滅びましたよね？

殺し屋の彼女と、映画好きの「おれ」が過ごす、とある深夜の出来事。 アパートの部屋の鍵が開いている。 これは泥棒でもなんでもない、彼女がいる証拠だ。 まるで映画かなにかのように…

原稿用紙7枚。 制限時間内に複数お題を使用して作品を仕上げる、「お題バトル」で作った作品でした。文中で使用したお題は「チケット」「ポップコーン」「レイトショー」「デート」。

「夏はさあ、フィルムにしか写らないんだよ」おじの現像してくれる写真は、魔法の色を宿すようで。あの夏を思い出す。

　その日、新世界の幕は開いた。 　地球が、フォトンベルトと呼ばれる高レベルの光の帯に入り込み、世界の法則は大変動。 〝フォトンエネルギー〟に満ちた光の世界へと生まれ変わった。 　…

”私”には青いフィルムを通したように世界が見える。 同居人の立花は、自分の身体に花が咲くのを幻視する。 2人で過ごす日々は、穏やかなままに過ぎていく。 　私の青と彼女の花が、…

夏、カルピス、記憶。 何年前だったのかな。あるイベントのために書いた掌編です。自分でも忘れかけていたような小品ですが……。

KAC2020：お題 「四年に一度」 四年に一度、僕らは環境に適応する為、体の中に埋め込んだ図形楽譜のフィルムを交換する必要がある。そんな世界の普通の男女の人生の一幕。

　黒の革命と呼ばれた大戦が終結して百数十年。世界の大半が砂漠に覆われ、資源不足からフィルム化された本が主流になり、高価な紙の本が消えつつある時代。 　地下階層型都市〈蒸気の街ホ…

彼がフィルムから覗くものは、 他者の理解の及ばない美しく、 芸術的な世界が広がっている。

『茜色のフィルム』の後日の話に加え、あの日あの時語られなかった先生の全てを書きました。

【シュレーディンガーの殺人鬼】＃現代ドラマ 行方不明の兄から人を殺したという連絡が入った弟が関わりたくはないと考えながらも真相に進んでいってしまうという物語 【僕枷――ボクカセ…

気だるげに日々を過ごす「僕」は今日も気まぐれに写真部へと顔を出す。 特にやる気もなかった僕の前に一人の先生が現れる。 その日から、僕は少しずつ写真の深さに、そして先生に惹かれてい…

OLfE(twitter@OLfEspi)vol.001春号への寄稿作 ミスありますが紙に載せていただいたそのままにしてあります フィルムカメラと春先の街角と、子供みたいな青年…

成人式の日、僕は高校の同窓会に出席する。そこには初恋の相手・小川ひかりがいた。僕は彼女と共に高校時代の淡い日々を思い出していく。

ある日、すべてのコンピュータ機器を使うものが不能となる。パソコン、家電、車、電車、飛行機、テレビ…。この状態を政府は「ロストデジタル」現象と名付けた。それを乗り切るには昔のアナロ…

　夢の中にあるという『夢映画館』。そこへ行き、フィルム庫にあるフィルムに憎い人の名前をその人のことを思い浮かべながら書くとその人はどこかへ連れて行かれるらしい。 　彼らは一体、ど…