「人の心とは」を含む小説

とある国に花盗（かとう）と呼ばれる花盗人（はなぬすびと）がいた。 彼は碧い短剣に憑いている少年の幽霊を相棒に、人の心に咲く花の蜜を盗むことを生業としていた。夜な夜な暗躍する彼の…

ある日、他人の本音を見ることができるようになった青年、相沢優は自殺しようと立ち寄ったとある山で一人の少女と出会う。 夏と呼ばれる季節に反比例したような涼しげな彼女は言った。 「こ…

甘やかして可愛がりたい

宇宙一平和な星、「ワオワオランド」に住んでいる者達は争いのない平和な毎日に幸せを感じていた。 皆がのんびり自由に生きていて、幸せそうにしている。 ワオワオランドに住む宇宙人の…

ある日、少女は不可思議な世界へと招かれた。 その世界では存在する万象が歪み、色彩すらも怪しく、あたかも抽象絵画の中に入り込んでしまったようだった。 辺りを物珍しげに眺めていた少…

コアラに想いを伝えられなかった「私」は、彼を自分の中で神格化することによって「私の愛した彼」を保った。万人の心には空白があり、そこに落ち続ける溶けた石灰岩が孤独な王国を創る。孤独…

※如月芳美様の作品『風、薫る。風、巡る。』の二次創作的な作品です。 作品中の美貌の兄弟、薫と巡が、もしも心の奥底にこんな想いを抱いていたら……という想像から生まれたストーリーです…

人の形をしているが、人ではない。 人の形をしていないが、人である。 人の心を持つが、人ではない。 人の心を持っていないが、人である。 哀れだったり、恐ろしかったり、なにもなか…

2450年、遠い未来。政治的思惑と私欲のために科学を使う。 生まれてしまった「意図的」で「決定された」生命の偽りの「再起動」。 カギを握るのは一冊の本。そこに記されているのはいっ…

自分の部屋で、小説を書いていたはずだった。 それなのに、何故だか見知らぬ部屋にいた。 「では、せっかくのご縁ですから、解剖といきましょうか」 微笑むあなたの名前が、どうしても…

単純な女はクズい男に引っかかり、まんまと弄ばれる楽しくて地獄のような１ヶ月を過ごしました。

転校してきた俺は、同じクラスの神田由佳莉になぜか惹かれてしょうがない。 ある日、日直当番が被り、思い切って声をかけてみたら、いきなりデート（？）に誘われることになる。 そのまま彼…

過去を失った女、松井沙羅。彼女は自分を支配する「王」との契約で、人の心を乱し事件を起こす人物「災厄の王子」を見つけ出す旅を続ける。 奪われた記憶を取り戻すため、沙羅は愛用のＰＣ「…

『勇者が居るからこの村は襲われるんだ』そういって同じ村の仲間たちはシグルドが勇者だと分かった途端、勇者は生贄に出来ないからと、両親と妹を火炙りにして笑いながら『怨むなら勇者を怨め…

人の心を慰めるための、機械人形少女の楽団。架空楽器。礼拝堂の天使の絵。女たらしと文学少女。少女×少女の掌編集。

森の奥深くに小屋を建て、木こりとして暮らしていたダニエルは、仕事の帰り、魔女として教会に追われ、行き倒れている少女を拾い、世話をすることになる。 お互い遠慮があり、最初こそぎこち…

怠惰な青年アルドと生真面目な神官オーギュストが、世間を騒がす害獣問題の原因究明のために噂の迷宮神殿を目指す。しかしその陰には多くの人々の思惑が潜んでいた。 「世界の終わり」が本…

我々が住む現代と似ていて少し違う世界、人間が住む人間界と妖精が住む妖精界の二つの世界で人は生活をしていた。その裏で人々の心を喰らわんと、暗黒魔界から這い出てくる魔獣。彼らを討滅す…

　冬の日本海、試験中に消息を絶ったロシア軍の肢闘・ドルフィン２機が日本の護衛艦の前に浮上、亡命の受け入れを求める。しかしいくら呼びかけても乗員は機体の外に姿を現さない。それはでき…

　――“基獣”とは、人の心に響命力が反応して生まれた、『心の鏡』である（基獣研究第一人者　芦屋清春） 　優秀な基獣の主を多く輩出する中高一貫の「私立九曜学園」。そこに、特例で進…