「少女文学 短編」を含む小説

私の住む山間部の田舎町には古くから伝わる伝統がある。 それは年明けの四日間、夜更けの神社で天狗の面を付けた少女が舞を踊る華天狗と呼ばれるものだ。 親戚たちに囲まれ、私は今年もそ…

＃五月四日〈緑の日〉。 　ゴールデンウィークまっただなかの昼下がり。 　絶好の行楽日和というには暑すぎて、じっとりと汗ばむような初夏の陽気だった。 　図書館偏愛のビビり女子…

海を恐れる少女は、海で死んだ兄を迎えるために、突堤で迎火を焚く。しかし、迎火を目印に帰ってきたのは、死んだ兄の友人だった。 （第36回太宰治賞一次選考通過作品）

ある混血児の少女の日常

いつもと同じように目を覚まし、いつもと違う場所へ赴く 小さな日常も、子供から見れば大きな冒険となる 1分で読める少女の冒険譚 　

くじら山の上で出会った謎の男と吹奏楽部の少女。二人が会う日は必ず雨が降っていた。果たして謎の男の正体は？

今作のコンセプトは、森・少女・ファンタジー・成長といった言葉があります。 これら含めたオリジナル小説を書きたいと意気込んで書いたお話です。 そして、習作ならでは挑戦として「二人称…

　夜だけが、その少女の世界の全てだった。 　その少女は、日が沈み空が紺碧に染まっていく頃に目を覚ます。孤独な少女はその箱庭で、草花や星月を愛で暮らしていた。歌い、祈りを捧げながら…

なんでもかんでも未然に防ぐ「未然ちゃん」。 事件事故天災、あらゆる事象の裏側に未然ちゃんの活躍あり!? しかしその強気な断言口調は、なぜか某有名予備校講師みたいで……。 ※この…

私はいつも、彼を見ている

初老の男が、先程出会ったばかりのニット帽とゴーグルを付ける少女と たわいもないことを話している。 たった二人で話している。 男が『少女』に近づいた目的とは？

読書好きの不良少年、衣笠巧。 彼の日課は高校をサボって図書館に行き、閉館までひたすらに本を読むこと。 ある日、彼がいつも決まって座る机の上には、一冊のノートが置き忘れられていた…

Twitterフォロワーさん1100人記念の短編です。 マッチ売りの少女モチーフ。

雪の日、僕らは町からの帰り道に事故は起きたんだ──。小説「夢幻鉄路( https://kakuyomu.jp/works/1177354054889814084 )」の前日譚。ま…

ショッキングな光景を目にし混乱するトオルは急いでその場を後にする。 帰路の途中、見知らぬ少女と出会う。「死にたい。だから、殺されたい。」彼女の第一声はトオルを困惑させた。しかしな…

花と、少女物語の、記憶についての、幾つかの覚書。

高校2年生のゆかりは悩んでいた。 季節は梅雨。学校で出された進路調査に何を書けばいいのかわからなかったのだ。 周りに置いて行かれる焦り。家族への抑圧。先が見えない不安。 自分が目…

初めての告白、初めてのキス。 時々、心の状態とはちぐはぐなことを考えている、高校生の初恋。

中学二年の年度末、幼馴染が親友に告白した。二人は付き合い始め、仲を深めてゆく。 けれど、僕は知っていた。桜より早く咲き、春を告げる清純な花の実には、毒があることを。 （一万字強、…

文学を愛し、ネット小説を書き続ける久内さんと僕。小説家志向ではないけれども、膨大な量の小説を読みまくるカヤノン。 投稿サイトで見つけたとある短編小説が、僕らを小規模な冒険へと誘っ…