落花流水とは言うが、受け止めてくれる流水が無ければ花は流れることはできない。時の流れに身を任せるための、初めの一歩を踏み出せないのだ。そういう時は、身近な誰かに背中を押してもらうしかない。誰かに作られた堰を壊さなければならない。自分が花になって、時の流れに乗るために。
等身大の青春を梅雨の情景とともに切り取って清冽。人物配置から構成まで、非常に神経が行き届いた作品だと思いました。