「ピアノ」を含む小説

いつも憎まれ口を叩くクラスメイトであり音楽仲間の彼。ホワイトデーのお返しに、なんとピアノを弾いてくれると言う。彼にしては出血大サービスな申し出に、矢㮈《やな》はここぞとばかりにリ…

初めて男の人を好きになったから、ノクターンの二番が弾きたくなりました。

　僕には双子の姉がいた。誰よりも可憐で美しかった姉は、“男になりたい”と、いつも口癖のように呟いていた。 　僕はなぜ、姉さんがそう口にしたのかを知っている。姉がその言葉を紡ぐとき…

夜の学校の音楽室、陰陽師の末裔の草加靖が20歳前後の女の幽霊と話している。強い力をもたない靖は幽霊を視る力だけはあった。未練を残した幽霊と話をして、成仏を促している。女の幽霊はピ…

雨の日に弱い女性がピアノ曲を聴きながら考える事

第二次魔導戦争と呼ばれた戦いは終わり、エール王国は魔道士不足に悩まされていたーー 魔剣の力によって魔法の効果を受けなくなった男、アナト=フォルテが出会ったのは、強化魔法が…

my foolish heartは、ジャズ・ピアニスト「ビル・エヴァンス」のWaltz for DebbyというアルバムのA面の一曲目に収められているバラードです。 ピアノ、ベイ…

卒業式の日に音楽室でピアノを聞いた和也は急に意識を失った。 そこで出会った少女は明るく美しく、彼の好きなピアノを奏でる。 和也はその音に引き寄せられ彼女と自分と向き合っていく。

町の小さなピアノ工房に勤める調律師兼ピアノ修理職人の飛石蔵人(とびいし くろうど)は、ある日突然異世界に飛ばされてしまう。 何もかもが元の世界と異なる場所に、なぜか世界的に有名な…

響子と匠はお向かいの家に住む、お互いに気心知れたご近所さん。 二人ともども、極度の末端冷え性。冬になると指先は芯まで冷えきり、触ると驚かれるほど。 そんな二人が末端冷え性と向か…

荒廃した近未来。都市国家「ザイオン」は、大天使「ミカエル」の支配下にあった。そこは人々の感情を制御することで国家を一つにするという思想のもとで成り立つディストピアであり、叛意を示…

12歳のリアンは誰よりもピアノの音を愛していた。 両親の死、育ての親との別れ、そんな時でも、近くにはピアノがあった。 世界的ピアニストである祖父の死を境に、リアンはホームレスとな…

　一年の終わりが見えてきた、ある日の放課後。僕は二度、見知った背中を見つけて声をかけた。一度目は言いたいことを言うために、二度目はその頼りなさを放っておけなくて。 　そして僕は、…

　夏目八雲は国際ピアノコンクールに出場していた。 　目的は優勝して幼少の頃からの夢に近づく事。 　しかし演奏中にイレギュラーが発生して気が付くと、今までいた場所と明らかに違う…

『毎週水曜日、お屋敷の書斎でラジオをかけながらお菓子を食べてほしい』。 中学二年生の私・杏奈が頼まれた、祖父母が不在のあいだ続けることになった不思議なお使い。 母は『これで成績…

※この作品『ハッピー・クリスマス・イン・アーリー・サマー』は、作品群THE-NRNの内の1つになります。 ◆あらすじ 県立東浜高校に通う3年生の男子こと成海隆一は、或る日の放課…

それは真夏の夜のこと。ママンのクローゼットの奥から引っ張りだされて、窓から放り捨てられたあたしは、おかしな男に拾われた。 若いピアノ弾きのアマデウスはあたしを連れて、フランス中を…

里織菜と私は友達。拓斗と私も友達。 互いにそう思っているとは限らない。 友情と恋心、そして僅かな同情は交わるようで交わらない。 ※やや百合要素を含みます。短編。 エブリスタに投…

7年間中二病の憂樹（ゆうき）がバーで知り合った男、鷹田（たかた）はピアノの先生だった。憂樹は彼のピアノの中に住んでいる幻の蝶を探す。