ビリじゃないじゃん

夜の学校の音楽室、陰陽師の末裔の草加靖が20歳前後の女の幽霊と話している。強い力をもたない靖は幽霊を視る力だけはあった。未練を残した幽霊と話をして、成仏を促している。女の幽霊はピアニストとして大成しようとしていた。だが、いつもコンクールで二番手となり、うっぷんがたまっていた。トップになれなかった心残り、こだわり過ぎたことで本当の後悔が胸に残ったままだった。