「短編百合」を含む小説

これは、もう一つの世界から恋を照らしてくれる方達に送る話。

大学生になって半年以上が過ぎた深月は行きつけの喫茶店に呼び出された。 呼び出したのは親友の野々華。彼女は開口一番に言う。 「ピアスを開けてほしい」 その真意を、深月はすぐさま…

中高一貫女子校で自動的に高校に進級した清村百環（キヨムラ　トワ）は、いつもの友人たちと何の変哲もない日常が続くと思っていた。しかし、高校から入学してきた美少女・北澤忍（キタザワ　…

古萩 未玲（ふるはぎ みれい） 山々に囲まれた小さな町に暮らす、高校2年生の女の子。文芸部員で、小説を書くことが好き。 三穂 由貴子（みほ ゆきこ） 未玲の幼なじみで、未玲と同…

望月麻貴はすべてを手に入れた。たった一つ、愛する月島かぐやの心以外は。

深い森の奥に佇む、伝統ある女子高には「スール」と呼ばれる独特の姉妹制度がある。 だけど――私は誰ともそんな契約を結ぶつもりなんてない。 ……そのはずだった。 なのに、ふとした…

　槙島怜奈《まきしま　れいな》は都立｜折川《おりかわ》女学院音楽高等学校・舞台演劇科に通う役者の卵。 　しかし彼女は今、 『役をうまく演じられない』 『つかめない』 　という大…

幼稚園の窓際で雲を眺める「ぼく」は、クラスの人気者「杏子」に話しかけられる。ふたりは匂いと記憶の関係について話し、お互いへの微妙な感情を探っていくのだった。

ある日ランチを食べていた早宮美羽は口の中の異物を吐き出す。 それはおもちゃの指輪で、学生時代にいじめていた相手が大切にしていたものだった。 彼女は隠された指輪を探して裏山に入り…

ある小学校の五年一組。そこに「香下（かした）紗月（さつき）」という真っ白な髪で天使のように明るい子が転校してきた。 真面目に勉強も運動も頑張り、クラスの実質的なリーダー格になって…

俺に彼女が出来る度、その彼女を寝取る幼馴染・雪村　風音（ゆきむら　かのん）。コイツのせいで俺の恋愛はいつも長く続かない。 教えてくれ……何の恨みがあって俺の彼女を狙い撃ちにするん…

絵を描くことが好きなのに自信が持てない、女子高生の美穂。 特に、色彩感覚の独創性のなさに悩んでいた。 放課後、行き詰まった美穂は、気晴らしにスケッチに行く。 その途中の旧校舎の…

資産家ヴィクター・ロングレッグ、通称「足長おじさま」が巨額を投じて作り上げた闘技場。そこでは舞闘人形と呼ばれる少女型アンドロイドたちが日毎夜毎に華麗な戦いを繰り広げていた。人形た…

はじめはただの気まぐれだったのだと思う。 たまたま二人きりになった会議室で、私は朝凪さんに初めてのキスを奪われてしまう。 それからは廊下ですれ違うたび、放課後に呼び出されてキ…

サボり癖のある先生・峯岸紗夜と、同じようにサボり癖のある生徒・榊真希は穏やかでなんてことのない日常を過ごす仲である。傘を忘れた真希を送ったり、ちょっとしたきっかけで夏祭りを共に過…

互いの欠落を埋め合いながら、二人は日々を歩んでいく。

ーー幼馴染が、ケーキになった。 　高校2年生の青葉澪は、風邪で学校を休んだ幼馴染の芹沢茜音をお見舞いするため、彼女の家を訪れた。 　ところが部屋に入った途端に感じたのは、こも…

「ねえ。PCのケースに猫を入れたら量子コンピュータになるんじゃない？」 　ちょっぴり怪しげな科学の知識を持った友だちの亜鳥衣（あとい）が、突拍子もないことを口にした。 　その奇抜…

出会ったら、別れはいつか来る。 そんな当たり前の理不尽に慣れてしまったら、僕は大切なものが見えなくなると思います。 以前、正しい別れについてのお話を書きましたが、これは正しい祈り…

少女たちの祠にまつわる話です。