「大正文学」を含む小説

時は明治、文明開花の象徴であった鉄道の開通、ガス灯、散切り頭。白シャツにトンビコート、下駄姿は舶来の文化が入り混じっていた。 賑やかな祭りの最中、正一は悪友に見世物小屋につれて…

庭に植わっている二本の柿の木。 仲良く毎年交互に実を結ぶ。 養子に出された主人公は離れ離れになっている双子の兄と自分を象徴しているように思えるその二本の柿の木を愛しく思っていた。…

夜ごと女を変えるような乱れた生活を送る藤沢トモヤが、ラブホテルで出会ったのは大正時代に心中事件を起こした女の幽霊だった。 トモヤは「純潔」のまま死んだ女に、心惹かれていく。 女は…

　私は大変な罪を犯してしまいました。 　ですから、こうして今、私の犯してまいりました罪状を此処に書き記し、懺悔しようと思うのです。私の罪を知る者は誰ひとり、この世には居りませぬ。…

大正日本。迷信も偏見も、今以上に色濃かったこの時代に、一匹の影法師のように黒い耳の欠けた子猫がいたとさ。 お読み頂いた方ののべ半数以上が応援をしてくださいました！　こんな拙作に…

近代文学史創作、井川（恒藤）恭×芥川龍之介のブロマンス……？ 恋愛……？ くらいの、淡いお話です。濡れ場は無いですがキスシーンはあります。 【あらすじ】 大正4年、夏。 京大に…

　豪農の家系に産まれた川上弥兵衛（かわかみ　やへえ）は、幼くして父を亡くし僅か齢七歳で家督を継ぐ。その身の上から母は縁談をしきりに立てていたが、本人はあまり気が進まなかった。やが…

仮想の時代、大正参拾余年。 その世界では、鉱石は薬として扱われていた。 鉱石の薬効に鼻の効く人間が一定数居て、彼らはその特性を活かし薬屋を営んでいた。 極楽堂鉱石薬店の女主の妹…

滑り込み失礼します。 ふっとネタが思い付いたので、香鳴裕人様主催企画「同題異話SR -April- 『桜花一片に願いを』」の話を書いてみました。 ２時間程度でひょいっと書いてみた…

密かに書き留めるものは……。 ＊企画参加作品です。

昭和2年の夏。 あの夏が来るまでに龍之介と過ごした時間を僕は決して忘れない。 ＜背景＞ 芥川龍之介の膨大な作品の中には、あまり人に知られていないたくさんの魅力的な作品…

大正時代をモチーフにした世界。ここでは鉱石が薬として取り扱われている。 極楽堂鉱石薬店は鉱石薬を取り扱う店で、女主人の極楽院 奈落が祖父からその店を引き継ぎ切り盛りしていた。 あ…

あの作家と同姓同名を持つ男の苦悩の日々

数年前シュールレアリスムに傾倒していた時期に書いたものです。テーマは「現代日本の文明開化」。醜い蛆と、蟲に魅せられた或る女の話。 ジャンルがどれに入るか分からなくて、大正浪漫っ…

「あなたが残るなら、果穂子は百年も千年も、永遠にまでいきませう――」 司書として働く六花はある日図書館の大机の裏にびっしりと書かれている日記を発見する。その日記の秘密を紐解くとき…

※この話は4作目です。ここから読んでも分かるようには書いていますがご注意下さい。尚、1～3作目に関してはプロフィールをお読み頂ければと思います。 ◉主な登場人物◉ ニキ:1日…

失恋して傷ついた芥川龍之介は、親友恒藤（井川）恭に、島根で心の傷を癒せ！　と招かれます。芥川は藁にも縋る思いで島根の親友を訪ねます。しかし芥川は、失恋の傷を癒して欲しかったのでし…

特に関わりも思い入れもない祖父の遺品整理に繰り出す話。 小説家になろうにも投稿しております。

ある日カフェで出会った着物姿の少女。彼女のある一言によって僕の好奇心、恋心は増していくが、、、 不思議な少女にただただ惹かれていく僕は答えにたどり着けるのだろうか。