概要
俺の名前、太宰治っていうんだけど……なんかもうツライ(涙)
あの作家と同姓同名を持つ男の苦悩の日々
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!名前ひとつで人生がねじれる痛切短編
『太宰失格』は、タイトルの時点でもう強いんよね。
けど、この作品のええところは、その強さがただの目を引く言葉で終わってへんところやと思うんです。
文豪・太宰治と同じ名前を持ってしまった人の話――そう聞くと、ちょっと変わった設定の、気の利いた短編なんかなって思うかもしれへん。せやけど読んでみると、そこにあるのは単なるネタやなくて、名前に引きずられる人生のしんどさや、自分のものやない物語の影が、いつのまにか自分の輪郭にまで入り込んでくる怖さやったりするんよね。
読み口は軽やかで、くすっとしてしまう場面もちゃんとある。
でも、その笑いの奥には、誰かに勝手な意味を背負わされる苦しさとか、名前ひと…続きを読む