「時代劇もの」を含む小説

年の暮れも押し迫ってきたその日、 甲州・躑躅ヶ崎館内の真田源五郎の元に、 二つの知らせが届けられた。 一つは「親しい友」との別れ。 もう一つは、新しい命の誕生。 『せめて来…

　江戸時代。『萬引き受け候』となんでも屋を営みながら旅をする浪人、天地五六郎（てんちころがろう）は自分のツイてない人生を戯作者見習の山空海鬼壇に語っていた。今まで仕えた主君や親分…

シャボン玉キチの正一の続編ともいうべきか、あるいは後日談か、それともスピンオフか。 幕末のその先、明治を生きるシャボン玉キチと、それを取り巻く人間の物語。時にのんびりと、しかして…

青年が目を冷ますと、そこは見慣れぬ町並み。時代劇に近い、古い町。 訳も分からない状況の中、赤いタコ顔の小人が云う。 「おめでとう君はこの町の住人だ」 町に居るのは緑の鬼、化け猫、…

前回の「くもの顛末」と同じ世界での話。 異能をひとつだけ持って生まれる人々の暮らす世界に、ざわめきが「聞こえ」「視え」はじめる。 まだまだぐだぐだなので、途中大幅ではありませんが…

徳川の治世、泰平の時代。しかし平和な日々の裏には、蠢く汚濁もまた存在する。 笑う悪、涙する民。そしてその涙をそっと拭い、悪を斬る一太刀。 「それでも誰かの為に振るうのなら、拙者の…

まんごーぷりん(旧:まご)さんのぉ自主企画！ 「和風恋愛小説」 で、書いてみました。 そいえば、すき焼きは夕飯とかで作るけど、牛鍋って食べたことないや。 そして西京焼きや…

刻は江戸初期。 元和三年、西暦にして一六一七年。 大阪夏の陣が後、天下泰平の世が訪れた。 されどまた――そんな治世に合わせたように京に現れる辻斬り多数。 中でも京のソレは異様…

※近況ノートを利用した表紙画↓ https://kakuyomu.jp/users/HiranakaNagon/news/16817330666813973510 〈あらすじ〉…

大身旗本の池田家を継いだ忠利は、初の国入りで所領の桶川郷川中村に入る。 そこでは名物なか餅を巡る陰謀が渦巻いていた。 果たして、忠利は上州屋の陰謀を暴き、越前屋を救うことができ…

師匠の下から逃げ出し、浄土なる地へと流れ着いた妖刀携える少年、雫。国なくも秩序あるその地の食事処において、文無しの雫は口調のみ丁寧な冷笑の娘、神那に掴まり、使い走りとなり……浄土…

負け犬アベンジャー 様、企画用のキャラクター設定 拙著：『この紋章が目に入らぬか!!』　　――チートお嬢様とチート未来人とチート筋肉が異世界で時代劇風に無双するおはなし――　よ…

twitterで#1tweet小説なるタグがあり，興が乗ったら参加することにいたしました。 お恥ずかしい限りですがご笑覧いただければ幸いです。

最後の大戦から二十有余年。 元和八年（1622年）上田。 徳川家が鬼門と嫌い、完膚なきまでに取り壊された「上田城」。 更地の城の城主となった真田信之は再三修築の願いを出すが、…

舞台は昔の日本に似た時代の国『大和国』 その国の中に様々な人が自由気ままに暮らしている花の都があった。 だけど、何時の世も人の欲望は世間を狂わせる。 そんな時代に、盗まれた物を盗…

薬屋の女将詩乃は「けったいな女将」として有名な女。ずぼらで店のことはすべて番頭任せ、日がな一日小上がりでキセルをふかせる。自分で動くことを嫌い、人をこき使う。だけど奇妙な知識だけ…

互いに互いの道を歩んだ男達は、その道の果てにかつての友に剣を向ける。 ※令和元年11月6日、全面的に改稿。

最終戦争後の日本。数々の技術は失われたが、人々は逞しく生き延びていた。 社会制度の崩壊した中、内閣府から分割統治を任された「郷士」たちは私塾を設け、次代を担うサムライたち──「剣…

二つの大河に囲まれた中原を舞台に、廻国修行の兵法者アレウスが各国の思惑を後目に、己の心の赴く儘、自由気侭に己の生き様を貫き通す。 目指す頂は武の極み、艱難辛苦は何のその、東で大…

　映画で初主演を務める竹見李卯は、女剣士役として全力を尽くしていた。 　一方、彼女と戦う小坂木吉は、これから踏み台にされるかのようで、不満を持っていた。 　二人が本番、初めて本気…