殺陣のシーンの迫力、カッコいい!ですがそれだけじゃない。そこに至るまでその後のお話、2人の人間ドラマもいい!!こういう演技や舞台、ドラマ関係のお話好きなんですが、小説だけじゃなくて映像化、舞台化しても面白そう!役者さんに思い切り役に入って演じてくれそう!そして火花が見えそう!
「殺陣」を中心に描かれた短編です。そのまま映像にできるような完成度。登場人物たちの心理描写もいいですし、畳みかけるような殺陣の場面が出色。読後感も最高です。
二つのものがぶつかり合う物語、それが読後の印象でした。剣と剣が、役者と役者の内面が、意地とキャリアが音を立ててぶつかり合い、二重の意味での「鍔迫り合い」が繰り広げられる。それが物語の骨子であたったことに思い当った途端に、文中の色々な描写がストンと腑に落ちてきます。 さわやかな読後感を求める方にお勧めです。殺陣なので使っている刀は模造刀ですが、物語の切れ味は抜群です。
初めての主演映画の撮影に、やる気を燃え上がらせている竹見。一方彼女と対決する役を担う小坂という男は、ある不満を募らせていた。そんな二人が生み出す、予測不可能な殺陣の行き先とは。 そんな、至って説明通りのあらすじでありながら、ヒジョーに熱い一作です。あらすじもストーリーも、小細工抜きの展開で、一汗かいたような、スカッとした読後感を味わえます。サクッと読める分量でありながら、この熱量……。堪りませんねえ! 是非、読んで頂きたい一作です!
戦うことでしかわかりあえない、とバトルものではよく言いますが。現代日本で本気の斬りあいを見ることなんてそうそうありません。いかにレプリカだとしても、そこには本当の火花散る戦いがある。アイドル出身の新人女優。どうしても拭えない偏見や先入観。しかしそれらは刃を交えることですべて剥がれていく。ベテラン俳優のプライドと憤怒。その向こう側に連れていくのもまた、本気の鍔迫り合いなのだと。
殺陣のシーンの素晴らしさは、言うに及びません。たった4話で移り変わる2人の心情にも、ご注目ください。
予め紹介されている情報通りの物語なのですが、最後までテンションは上がりっぱなし。こちらまで火花が散ってきます。最後に芸術についてさり気なく語られた監督の一言も印象的でした。