「大正浪漫」を含む小説

肉親の縁薄く育った公爵家の若当主の常望（つねもち）は周囲の期待の通りに品行方正に振る舞う模範的な貴公子。しかし彼は人間でなく人形しか愛するものを知らない。同級生の姉を夜の商売から…

不思議な少女はとある国で大きな邸に辿り着いた。 なんとその邸には犬が住んでいたのだ。しかも喋る。 少女は「もっふもっふさいこー！」と喜んでいたのだが、実は犬たちは呪いにかけられた…

洋風文化が広まる大正時代。 今だ洋風に追いつかない秩父の町で、桐島薫子は父と二人で《桐島駄菓子店》をやっていた。 だが近所にできた《ミスミ洋菓子店》に客が取られ倒産目前。 店を立…

父の仇を討つために、軍人となった御桜ホノカと御桜ヒノカ。 上から煙たがられながらも、異例の出世を遂げた二人は、ある日とある隊の隊長を務めるようにとの命令が下された。 そこは以前…

大正浪漫的な契約結婚シリーズ、をイメージして書きました。 なろう同時掲載中。

｢アイスクリーィムって、とっても美味しいです〜｣ 姫野和心より

表向きは見合い結婚だが、実は政略結婚であるこの結婚に興味がない元武家の加茂橙子《かもとうこ》。相手は申し分ない華族の伯爵家長男だが、優秀過ぎる弟の高良苓《たかられい》とは違い、出…

或る日、喫茶店で本を読んでいたら本から女性の声がした。そう、「本から」声がした。 しかしそれは本が話していたのではなく、本を通してつながった大正時代の小説家を目指す女性の声だった…

あるカフェーの名物女給、「霧羽さん」。 愛想笑いはするものの愛想は良くなく、淡々と、物静か。けして可愛げのある娘ではないが、霧羽さんは、どんな話でも聞いてくれる。 それは、漠…

此れを最後にしようと思う。 私には、何が自分の創作で、何が自分の本当なのか、最早判らない。

馬鹿な娘の物語に御座います。 お読みになる方は皆、この娘を馬鹿と笑うに違いないでしょう。 ─── 「桐野都子」という名義で書いているnoteに一年ほど前に投稿した小説をまとめ…

大正時代。元男爵令嬢の東明満穂は、出版社に勤める加地篤正という男から、女学校時代に培った教養の高さを生かしてタイピストにならないかと勧誘される。彼のお陰でタイピスト資格を得た満穂…

　――義妹にメイドに大正浪漫風女給さん。 　少女達との同居生活が突然始まった!? 　親友だった幼馴染が義妹に、憧れていた先輩が自分のメイドになっちゃった。 　しかも女の子たちがみ…

大正浪漫華やかなる帝都。しかし四年前に人々を地獄へ突き落とした「帝都大厄災」の傷跡はまだ残っていた。 三千大千世界とつながり悪霊が跋扈するに至った都で、人知れず戦う美少女陰陽師と…

　召喚された先は異世界にある、大正という時代の神聖大日本帝国。 「よく来てくれた、巫女殿」 　……巫女？　と、救国の聖女レティシアは困惑する。そして自分が、神聖大日本帝国がおこな…

ユウ・リンドー公国の使者、R.B.ブッコローは重大な使命を帯びてこの国にやってきた。にも関わらず、文房具好きの変わった令嬢岡崎弘子に捕まってしまった。果たしてブッコローは使命を果…

　世界中を襲った大災害後の世界。 　ＡＲ技術が生活に欠かせない物となった現代では『騎士道競技』と呼ばれる剣戟競技が普及していた。 　多種多様な武具と西洋の鎧兜を装着し、ゲームの…

　武田桜花は明治30年(西暦1897年)和歌山生まれ、海兵44期卒、現在(大正13年、西暦1924年)27歳、海軍大尉、海軍省軍務局勤務。なんて堅いことばっか書いてあるが、要は田…

大正時代。武史と美都子は婚約している。十二歳うえの武史は、まだ女學生の美都子をすぐに子ども扱いする。そんな彼に対していつも素直になれない美都子。家同士で決められた結婚なのだから、…

時は大正。父の仕事の拠点が移り、東京へ越してきた琴子。編入した梅野女学校で出会ったのは、お洒落が大好きなモダンガール万喜、断髪の男装の麗人、美鶴。おのぼりさんの琴子をお人形さんみ…