「和風恋愛」を含む小説

大正の世の東京。浅草でその日暮らしをしていた少女・花墨（かすみ）は、高等学校に通う悧月（りつき）という男と知り合った。二人は数年後、カフエーの女給と、駆け出しの作家として再会する…

急峻な霊峰に囲まれた「九魔盆地(きゅうまぼんち)」という土地は千年以上前より、怨霊や祟りの神が跋扈する「呪われし大地」と云われていた。 九魔の地には、神や精霊、妖怪に怨霊といった…

顎木あくみ先生の『わたしのしあわせな結婚』二次創作です。 婚約者として認められ、家に置かせてはもらったものの、清霞の美しさや社会的地位を美世は自分と比べてしまい「やはり自分では…

『ときめきの中華・和風恋愛小説コンテスト』応募作品です。 ――昔、渇きに喘ぐ村を雨呼びの力を持つ青年、雨神様が救った。 そんな建国伝説の残る国、天叶国（あのうこく）。 弱小豪…

　人を食う鬼から村を守る火灯しである牡丹は、赤憑きと迫害されながらも師匠の無月と共に淡々と暮らしていた。突然の来訪者が現れたのを契機に、変わらぬ日常がゆっくりと動き出す。 　エ…

あやかしの国「阿の国」。北の領を統治する鬼伯（鬼の王）の息子である碧霧は、ある日、紫月という名の女の子と出会う。二つ鬼と一つ鬼、それぞれ訳ありな二人は、お互いの素性を隠したまま、…

──頭だけで飛ぶ女が目撃されると、頭を引っこ抜かれた女の死体が発見される。 呪われ屋の逢子(おうこ)のもとを訪れたのは、 花街の自警団である魁人(かいと)。 近くでまた頭を引っ…

離島で、護衛兼子守役の三獣士と暮らしていた「鬼姫」こと、鬼ヶ崎華。 縛りが強い本家から自分の意志で出て行き、離島に住んでいた彼女。 ある日、本家に居る父親から呼び戻され、仕方な…

柚木薫はかつて物の怪から助けてくれた枢木雅清に想いを抱いて、対魔の軍として知られる過酷な聖陽軍に飛び込み、紅一点として働く事になったが……意中の彼は、とんでもない鬼教官だった！ …

一介の物売りの庶民娘・陸玉蘭（りくぎょくらん）は、宝晶宮の支配者で太守・楊明（ようめい）の寵愛を受けることになった。 身分の差に戸惑う玉蘭。 楊明は玉蘭を正室にしたいと言い張…

私は鬼と人の間に産まれた娘だ。 村で私達家族は村八分で忌み嫌われていた。 成長したある日家に戻ると家は焼かれ両親は死んでしまった。 村人達に殺されそうになり山に逃げた私は綺麗な顔…

妖を撃つことができるマタギの青年・銀作。癒しの力を持つ少女・月乃。炎を操る妖狼・火噛（ホノガミ）……別々の時と場所で生まれ、育ったもの達が出会う時、滞っていた “めぐり” は再び…

【耳島の花姫（元花谷詩那里：はなやしなり）は物語のヒロインにして中心人物であるが、生粋の陰キャでいじめられっ子であった。社会不適合的側面を持っており、学校と言う名の社会の中で友人…

空光国の姫帝・涼葉との政略結婚で来た入婿・菊斗は小柄な少年だった。その愛らしさにすっかり心を奪われた涼葉は、菊斗を立派に育てることを決意し、たいそう寵愛したが、どうしてか菊斗には…

美容オタクというか休みの日は料理を作ったり、アロマオイルマッサージをしたり、アロマオイルを垂らしてバスタイムを楽しんでいるアラフィフ女な私こと桐谷　瑞穂はどうやら【平安艶話～光源…

　――此処はかつての讃岐の国。そこに、古くから信仰の地として人々を見守って来た場所がある。 　弘法大師が開いた真言密教の五大色にちなみ、青黄赤白黒の名を冠した五峰の山々。その一つ…

豪族葛城の娘の韓媛には1人の幼馴染みの青年がいた。彼の名は大泊瀬皇子と言い、大和の皇子である。 一方大和では、大王の第1皇子である木梨軽皇子が、同母の妹の軽大娘皇女と道ならぬ恋…

息長筋の皇女の忍坂姫は今年15歳になった。 父の稚野毛皇子は、彼女の婚姻相手に今の大王の弟である雄朝津間皇子を考えていた。 忍坂姫と雄朝津間皇子の婚姻の話しは、稚野毛皇子と、…

吉備の海部の娘である佐由良は、祖父からの指示で、采女として大和に行くよう告げられる。 そして大和で彼女は、先の大王の皇子である、1人の青年と出会った。 だが彼は、吉備に対して良…

江戸時代中期、加賀藩を舞台に繰り広げられる愛と義務の葛藤。藩の重職に就く夫・浅見晴貴との冷え切った関係に耐えかね、桜庭凛音は静かな生活を求めて屋敷を去る。だが、再会した幼馴染の目…