「ミステリー 怪異」を含む小説

都内某所にとある武家屋敷がある。 三年前までその武家屋敷に住んだ者達は謎の死を遂げたり、不幸に見舞われたりしていたのだが、 とある事をしてからは不幸な出来事がぱったりと止んだと…

「これから現れる少女の霊はとても気難しい性格をしています。出現したとしたら、不要に立ったりせずにじっとしていてください。彼女はとあるお題を出します。そのお題を無事にクリアできたら…

「用意するのは紙とペン、そして言霊。それだけで十分なのです」 　それは、菊田志郎（きくた　しろう）が開いている自己改革セミナーでの決まり文句であった。 　そんなセミナーを開い…

稲荷原流香は、たまに私に逢いにきてくれるの。 私がいる小さな部屋のような匣の中まで来てくれて。 これは私と流香との逢瀬の一コマなの。 『怪異譚は眼帯の巫女とたゆたう』シリー…

『お店を十時に開くんだけどね。一番目のお客さんが来た時は何にもないんだよ。でもね、二番目のお客さんが来た後におかしな事が起こるんだ。しかも、ここ最近、毎日だよ』 喫茶店『ミライ…

『カクヨム3周年記念キャンペーン、１日目のお題』 　～　言実第二小学校　学園七不思議その四　～ 　夕方以降、誰もいない第二運動場で複数の足音がどこからともなく聞こえてくる。 …

魔法使いを自称する男・嵯峨野正隆が焼死した。 嵯峨野が焼死する二時間前に、嵯峨野が殺人予告をしていた水沼英二もまた焼死した。 どちらの事件も人体自然発火のような状況であった。 …

日課として、早朝に祝詞を奏上していた稲荷原流香。 そんな流香にとある調査を持ち込んできた初老の男がいた。 その男は言う。 『私を殺そうとして巻き込まれたといったところでしょうか…

『あの屋敷には手を出してはならない。あの屋敷が朽ちるまでそっとしておいて欲しい。それさえ守れば、私は安心して逝けるというものだ。これは私の意思であり、最愛の魔女の望みでもある』 …

　見えない筈のものが視える……。 　他人の死相が視えるという特異な眼を持つ少年 成瀬蓮司。 　呪術師の祭塚一条は、蓮司の依頼を受け、怪異に巻き込まれた成瀬家の調査へと繰り出す。 …

　江戸を模して造られた大宮（おおみや）で、人が干乾びた状態で発見される事件が続いていた。 　大宮の治安を守る戍狩の早瀬（はやせ）は、戍狩見習の葵ノ進と共に捜査をしていたが手掛か…

そこは桐の祠の伝承の通り、永遠が約束された世界なのだろうか？ それとも――。 徐々に失われていく記憶と、深まる謎。 私達は元の世界に戻るために、真相を追い求める。 歴史と神話の…

文明の発展とともに現れた――人間のすべてを否定して死に至らしめる怪現象の極地「選別現象」に襲われて家族、そして自分自身の大切なものをすべて失い、運悪く生き残ってしまった里見夏穂 …

　高校二年生の茂木真琴は、自身が所属する新聞部の存続を懸けて「旧校舎の呪い」を特集することになった。そこで彼は噂の中の存在だけだと思われていた怪異・クロ人間と遭遇する。 　その出…

九州地方には河童伝説があちこちに蔓延っている。 そんな河童たちをまとめる総帥、海御前（あまごぜ）という妖怪が北九州市門司区に棲まうという―― 都心から離れた場所にひっそりと店…

青春怪異短編ミステリー、約10000文字

　物心ついた頃から僕の首には首輪が嵌められていた。 　それは希薄な存在だったが、歳を重ねる度に存在感が増し、ついには完全に実体化して銀の首輪になった。 「はじめは、自分だけが我…

爺さんの遺言に従って、最強の呪法力を得るため、霊峰戸隠神社に隠された「宝賽」を探しにやってきた俺、四鬼知一郎。 しかし西洋の魔女を自称する少女が現れた。なんだか知らないが、いきな…

ある祓い屋の手記を小説風にまとめました。 あくまでフィクションですが、ちょっぴり怖いかも。 案件①。 まだ、その怪異の名を探している。 それはいいものか、悪いものか。 後ろ…

こんな夢を見た。 お馴染みのフレーズで冒頭が始まる、夏目漱石原作の名作「夢十夜」へのアンソロジーとなる怪異譚です。 夢か、現か、幻か。 夜な夜な枕元に降りてくる幻想譚をどう…