「和風(？)」を含む小説

ゴールデンウィーク初日、僕、五十嵐風太は満開の桜の木の下で春の女神様と出逢った。 「直に両親に会って、話をしてみたいとは思わんのか？」 これは思いがけず訪れた、僕の家族をめぐる春…

お父さん、お母さんごめんなさい。16歳のののかはお腹に赤ちゃんを授かりました。……神さまの子をっ！！ 田舎に引っ越してきた高校生の早乙女ののかは、村に古くから伝わる神事で『竜神…

不老不死の霊薬といわれる龍の鱗。それを探しに行かなければならなくなった美玻は、第五王子の洸由、剣士の沖斗、異国の絵師スズリと探索の旅に出る。だが、彼らには、それぞれ胸に秘めた思い…

精霊を通じて神の力を使うシムイの民。 夢と思っていた世界は「土の国」という大昔の日本によく似た場所でした。 しかし、シムイの民の容姿は日本人のそれではなく。 そんなアンマッチな世…

死者を祀る神社に奉職する女性神主、宮子。 ある日、修験者である恋人・寛斎が、「必ず帰る」と言い残して姿を消した。 翌日、村の女児が行方不明になる。 容疑者とされる若い男性はその直…

故郷にもどったら、村の人たちがロールプレイングゲームのように同じ言葉しか話せない、ゆるい呪いがかかっていた。中途半端なファンタジー仕様にどうしてもツッコミを入れてしまう俺と、ここ…

山に囲まれた小さな村に、ある日絵を描くことを生業とする男がやってきた。 男は、赤と黒の鮮やかな錦鯉が肌の上に住み憑く痾『居鯉(いこい)』を治す為、村へ来たのだと知恵者のお爺様(じ…

「鏡の間」は呪われた千の鏡の眠る此岸と彼岸の間（あわい）。 千の鏡に名を問われ、答えた者は、忽ち鏡の中に囚われる。 だがそこには、どんな望みでも叶えてくれる「望みの鏡」があるとい…

　湖で一斉に孵化し、水面から浮上する水脚(ミズダコ)の幼体たち。 父がどうしてもその光景を見せたいというので、私は遥々把中の山々まで連れて来られた。 父が言うには、これこそ自然が…

時は戦前によく似た大昭時代。 田舎へ引退した退魔師の男、重宮藤花は初瀬と早雪という二人の少女の怪異を拾う。

　異界の生物——「マガリ」を殺すことを生業とする「マガライ」と呼ばれる人々がいる日本。とある三家をめぐる権力争いは思わぬ方向へ向かっていく。 各章 断片的な物語：プロローグ 赤…

人里離れ。遠い山間の渓谷に位置する集落〝暮雲村〟（ぼうんむら） そこに住む祖母の家へ。母と二人で泊まり行くことになった幸一は、幸か不幸か。数奇にも神に魅入られ、見ず知らず…

　寺子たちに課せられる日々の鍛練の中でも、山行は一際過酷なものとして知られていた。 土掬い、蜘蛛蜂、苔頭、蜜殻虫。そんな得体の知れない化け物共が跋扈する山々を身一つで越えてゆか…

嫁ぎ遅れながらもようやく婚約できたと思ったら、蛇神様の花嫁に選ばれた。 おい待て嘘だろ？婚約を解消しないといけないじゃないか。わたしの労力返せよー！！ これはそんな二十代後半の女…

『お前の養い子はまだ仕える先を決めあぐねておるのか？』 顔を会わすたび、お決まりのように巫鳥(ｼﾄﾄﾞ)のお小言がこぼされる。それは時雨(ｼｸﾞﾚ)の養い子《セン》がそろそろ十…

数年前の満月の日から、空には二つの月が現れるようになった。一つは、淡い光を放つ月、そしてもう一つは、────血のように紅い月だった。

腰に歪な刀を差し、旅を続けている青年は 師匠に託された言葉を喋るキツネと一緒に町を巡りまわる 世界に隠れ潜む「怪奇」を斬るために………。 たぶん、血と肉と尻尾のほんわか（？）和…

戦国期。 近江国美原村には、それを飲めば天下無双の力を得られると言う禁断の神薬、魔招散が、平安の世より密かに伝わっていた。 だが近頃、付近の山賊集団八木沢党がその魔招散を狙って…

十年に一度の、うたまつり。歌で妖怪を封じる能力を持つ一族の少女と、彼女が出逢った青年の物語。 pixivより転載。 主催者：遊び心様の自主企画 https://kakuyom…