「捨てた」を含む小説

星奈（せな）は幼い頃から、ろくに生活費も入れない父親、そんな父親に嫌気が差して水商売をして生計を立てる母親を見て来た小学6年生。 その後離婚して母子家庭になるが、母親は前より生き…

将来法曹界で活躍することを夢見て、恋を捨て、六法を恋人にして勉学に励む学生たち。彼らとは対照的に、甘い誘惑にかられ、大麻に手を出す学生。それにつけ込み、遊ぶ金ほしさにひと儲けを企…

　志花は小説を書いている。あるいは、小説みたいなものを。 　それは、高校時代からの話だ。僕が文芸部ではじめて出会ったときから、それは今でも続いている。彼女が意味を見いだせるのは、…

とある町の暮らすシスターはある寒い朝、教会の前に捨てられていた子供を見つける。 子供を捨てた親に憤る彼女に、教会の神父は静かに語りかける。 「親とともにいることで子供の未来が閉…

――神隠し。それはつい200年前ほど前まで日本の貧しい農村部などで行われていた風習。 大飢饉に遭った村で今日も一人の少年が、神に隠され、行方をくらませた。 ※作中、主要な高齢の…

ずっと貴方の側にいた。 でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。 分かっている。 貴方は私の事を愛していない。 私は貴方の側にいるだけで…

元特殊部隊員の《僕》は軍籍を離れ、胡散臭い大学教授と無愛想な女社長《イズミ》のもとで会社員として働くことになった。 アフガンの死に損ない、ロシアの狙撃手、星条旗を捨てた衛生兵、そ…

ーー12月25日 私は産まれて間もない我が子を捨てた。 それは闇属性だからか、はたまた最愛の妻が亡くなったからなのかは今考えても私には分からない・・・ 目に映る全ての…

夢神様（ゆめがみさま）という自殺の神がいる、それは自殺をしようと考えてる子、希望も全て捨てた子などの前に現れる。 夢神様はその子達を助けるために神として働く。あなたは誰？なんで？…

大学卒業後、結婚したが夫の借金と浮気により離婚し、挙句の果てに病気になり病院に行くと、突然の癌宣告。自暴自棄になるが前向きに生きることを決心して頑張っていたある日、突然異世界に転…

道路の清掃員が、吐き捨てられたガムが多くなった ことに気づいた。 そこから始まる巨大ゴキブリとの闘い。

　世界ヒーロー協会に所属する私のもとに「猿にゴミを捨てさせている」という一報が入る。敵はいつもどおり、悪の組織〈ロマンティック〉である。 　この日、私は協会から渡されていたある薬…

夏の終わりの蒸し暑い夜、街灯下に捨てられた地球儀はブツブツ文句を言っていた。そこに現れたのは、廃棄される運命から逃げて来た金色の木馬だった。

日本が「唯一の被爆国」ではなくなった近未来。 国防軍へと昇格した自衛隊が、初めて派兵されたバルカン半島で繰り広げらる命の奪い合い。 そこで日本は何を得えて、何を失ったか……。 …

ありとあらゆる殺しの依頼を密室殺人で遂行してきた伝説の殺し屋、若干17歳の少年メタル。 組織にとっての敵を皆殺しにした彼は、これ以上の殺しが嫌になり全てを捨てて旅に出る。 辿…

私の尊敬していた天才小説家が死んだ。 「私が死んだら、海にこのPCを捨ててください」 という生前の願い通り、私は海にこのPCを捨てに行く。

幼少期に親に捨てられ、愛を知らずにひとりで育った、ジェンダーレス男子の霆 稟太朗(いかづちりんたろう)は、異母兄弟の齊藤青龍(さいとうせいりゅう)に対して歪んだ愛情を抱いていた。…

　死にたがりの命綱をいつの間にか握っていた。 　自分がこれを手放せばおそらくあの人は死ぬのだろう。 　死んで欲しくなかったからその縄を離さなかった。 　だけど、あの人がもう生きて…

人は、愛を言い訳にして嘘をつく。 『あなたは人魚姫の娘だから、人をとりこにする美しい歌声と、ダンスを踊るすてきな足を持っているの』 愛していたから、そんな嘘で捨てられた子を慰めた…