「席」を含む小説

町外れのバーの片隅、飴色のカウンターの一番の奥、すっかり特等席になったその場所に腰を下ろした彼は、いつか出会った「誰か」の話をそっと語り出す。

僕は夏休み前日、突然隣の席の女の子に「夏の世界を案内してよ」と言われた。 僕は、断れずその女の子と海や夏祭りなど夏の風物詩に行くことにした。そしてその女の子のことがだんだん好きに…

｢試される時～AKiBa story ｣ 秋葉原から産まれたアイドルグループAKB48。 ドンキホーテの上階、八階に設けられたその空間は僅か250席しかない小劇場。 そこに集っ…

ジョッキを持つ手が微かに震える。思った以上にジョッキが重かったのか、隣に女の子がいるからなのかは分からない。そのまま机にゴトリと置いた。 「アスカさん」 ジョッキ…

　運転中に道に迷ってしまった僕。 　いつも適切なナビをしてくれていた妻の姿は、助手席にはない――。 ＜初出＞ エブリスタ『三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第98回「と…

もしくは 「君とは創作の方向性が違うようだ！　失敬！」 と、憤慨してボクが席を立ちます（逆ギレ ※カクヨム3周年記念選手権⑩参加作でした カクヨムのイメージキャラク…

舞台は、西暦２０１８年・春の大阪府大阪市。 ここは、 大阪市内にある架空の男女共学の私立高校・鈴ヶ丘学院付属天王寺高等学校。 この物語の主人公、悠生飛鳥（ゆうき・あすか）とその…

　そこはモンスターのいる世界。かつては隆盛を極めたモンスターも人間側の技術力の向上で逆に狩られる立場となってしまう。そんな中、鳳凰エリアに住んでいたドラキュラはこの状況を良しとせ…

　私の隣りの席に座る横尾くん。彼には恋人がいない。彼はいつも私にこう言うのだ。自分は彼女をつくれないのではなく、つくらないだけだと。そんな彼は今日も頼んでもいないのに、ぺらぺらと…

私は、その日新幹線に乗っていた たまたま座ってきた彼女 喋りかけてきた彼女とその話を聞く不思議な3時間

随分冷めてる女子高生の、心の中での席替え冷戦。

いつものブレンドで、と頼めば、いや頼まなくても、いつもの席に座ればいつものコーヒーが出てくる。 喫茶店にあった紙と、喫茶店になかったペンがきっかけとなり、男は店のために一肌脱ぐ…

隣の席の真冬さんは言葉をしゃべれない。そんな彼女はクラスでも浮いていた。 そんな彼女と密かに行っていた授業中の筆談。彼女の思いが紙とペンにこもっている。

　 　教室の中の日常で、あの目立たない子が何かしら凄いことができるたら、それをかっこいいと思うことって、ありますよね？ 　かっこいいと思わない？思いませんか・・・あぁ～それは残念…

夏休み明け初日の登校日のホームルーム、補聴器をつけた転校生が俺の席にやってきた。

実家に帰ろうと飛行機に乗った。隣の席にかわいい彼女が座った。 女の子と話たいけど……。

席替えってドキドキしますよね。気になる異性とできれば隣同士に、いや前後でも、せめてはす向かいに・・・しかし現実は、オセロだったら最強！と言う位置関係に私とあの子は引き裂かれてしま…

「――だが断る！」 昼間は中学校でお隣の席、夜はVRゲームで勇者と魔王！ 夜の逢瀬は楽しいね！　ずっとここにいたいよね！　とアピールしてくる魔王（黒髪眼鏡優等生）！ 勇者もこ…

　ふたりがけのシートが向かい合っているボックス席に、ぼくはひとりで腰掛けていた。 　車窓は夕焼けを切り取っていた。もしかすると朝焼けなのかもしれなかった。黄金に朱を流しこんだかの…

【カクヨム３周年記念選手権・２日目お題＝２番目】 中高一貫の私立女子高には、定期試験の首席を「姫」、次席を「ナイト」と称してカップリングする慣習があった。 入学時から不動の姫…