「季節」を含む小説

「夏の恋は秋に終わる」――よく耳にするフレーズですが、今回はそんなフレーズを使った掌編を書いてみました。久しぶりの「詩的小説」です。変化球ばかりだと直球の投げ方を忘れちゃいそうな…

　八月半ば、お盆の季節となると、仏壇や玄関先に精霊馬と呼ばれるナスやキュウリで作った牛馬を飾る伝統がある。 　それは亡くなったご先祖様達があの世とこの世を行き来するための乗り物で…

都内に住む大学生、輝内碧にはある悩みがあった。毎年、同じ季節になると必ず見る、不思議な夢。その夢を見た後は、決まって憂鬱になる。

　かつて英雄だった男の名は、ラウレグと言った。彼は古城に閉じ込められていた。理由など、当の本人にもよく分かっていなったが、おそらくこんな感じだ。 　戦争が終わって、活躍しすぎた英…

骨董店の怠惰な店主＆苦労性な郵便配達員の日常と、移り変わる季節を描いた掌編集。 （コピー本「垂れ耳エルフと世界樹の街」収録）

おなじみのメイドシリーズ、番外編です。季節行事をテーマに、売れない作家・五月乃月とそのメイド、ふたりの日常をコメディタッチに描きます。 『五月(ごがつ)とメイド』『五月(ごがつ)…

夏休みは　魔が差す季節 京都の夜で　振り返ってはいけない季節 今でも気配を感じると　振り返るのが怖いのです

あなたは今どこで何をしているだろうか。 もう会えないあなただからこそ伝えたいことがある。 母を亡くした男が一人見つめる陽炎は、懐かしき日々を想起させる。 幼心に見たあなたの行動の…

　晴れた夏空の下、青々と輝く芝生の庭を眺めながら老人が思い出すのは、最愛の相手『駒江』との想い出。 　彼女がこの家に来たのは戦中のこと。家の近く、霞ヶ浦の海軍飛行予科練生だった…

不思議な夢の後って、なんだかふわふわするけれど、 現実は、そこまで甘くない。 季節ごとにそれぞれ思い出があると思います。 夏を題材に、さらっとしたストーリーを目指して認めま…

拙作『ただ、いつも、この街で。』 alcoholの番外編です。 性格が正反対の二人がくっついたけど、大丈夫？ 保さんにした方が良かったんじゃない？ 『おかわり』ないの？ もし…

電脳世界に作られた『箱庭』。共に閉じ込められたパートナーと性交渉をして、子を孕むまで出る事が出来ない牢獄。 この物語は箱庭に閉じ込められた様々な男女二人組が、脱出に至るまでの過…

ある日突然魔法を使えるようになった高谷真。 彼の使える魔法は『季節を変えられる魔法』だった。

時は大正時代。 とある国のお転婆なお姫様は今日も巡りを求めて、お屋敷を抜け出す。桜の季節、そんな日常が遂に運命の巡りをもたらした。その出会いがやがて大きな事件をもたらすとも知らず…

百合短編纏めてみました。読んでくれたら嬉しいです。 《一覧》 ①エアーこんな七夕 ②ラブってる ③夢想旅行 ④旅行途中で知らない娘と ⑤告白夜行練習 ⑥鏡のない国 ⑦ゴキブリジェ…

強烈な光を放つ彼、暗闇から抜け出せない彼女、忘れられない女のいる彼。 歌をうたう天才と、それを取り巻く大学生たちのお話。 君となら見たこともない景色だって見れるような気がした。…

天才醸造家ゴトーは自分を追い込む性格がたたり、仕事場へ立てなくなる。常に日向に立ち包容力のある兄貴分小川はそんな彼と季節に追われ荒れていく葡萄ばたけを面倒を見る。取り巻く栽培の弟…

春の到来を感じる季節。 男は少女と出会った日から、少女の本当の笑顔を見るあの日までを思いだす。 バトルやトラブルなんてものはない。日常の中に小さな『きっかけ』はある。