「和風 旅」を含む小説

幼馴染の柚が土下座をした。 「植生の変化の理由を知りたいから、護衛をお願いしたい」 鎖国下の国で外に出たいと常々思っていた葵は柚からの誘いを受けて植生の変化について調べる旅に同行…

　風が、灰栗色掛かった長い白髪を攫っていく―― 　時は淕明六年、照本の国をたった一人で旅する少女がいた。 　少女の名は玉麗。二本の刀を携えた、狐耳の少女だ。 　彼女には、あ…

ソコに辿り着けば、どんな願いでもひとつだけ本当になるという。 見知らぬ場所で目覚めた「私」には記憶がなかった。 「ハクロ」という白き者に拾われた私は、四季の狭間を歩き続ける。 …

【第一章　登場人物】 ハルカ……三門の第六子。 カナタ……忍。所属は六。序列は卯。 三門（みかど）……ここでは水の守護者のこと。 トオヤ……ハルカの元婚約者。 タカアキラ……トオ…

荒寺にいつの間にか住み着いていた男が、気負う様子もなく、村の危機を救うと笑い、自分ひとりでは心もとないからと、村の少年をひとり、馬を一頭、共にして旅に出ると言った。 藁をもすがる…

時は大正時代。 女学生の橘蝶子はある事件をきっかけに、吸血鬼を追うことになる。 三人の個性的な青年たちとの危険な旅、淡い恋、そして謎…。 試練を乗り越え、少女は成長していく。 正…

時は天正。 各地での戦乱とともに、凶暴化した獣たちが横行する世界。 小さな村に住む青年、翠≪すい≫は、ある時ひとりの少女と出会う。 少女の持つ、赤い宝玉。 それが、旅の始まりだ…

天孫降臨より三千と数余年、災禍続く。悪鬼の戯、甚しく、世、大いに乱れる。悪鬼鬼神、人心を惑わし、以って世を欲さんとす。民、憂えて呼ばむ。禍の世来けり、と。 （宝史伝 天錦の章より…

妖王・天鬼が、討伐されて五年の月日がたっていた。 だが、天鬼を討伐し、人々と妖を救った柚月と九十九は、行方不明になってしまった。 弟の朧を残して……。 柚月と九十九を探す為、旅に…

その昔、ある国に妖狐の血を引く美しい姫がいた。ある日、大蛇に命を狙われた姫は、一命をとりとめたものの大蛇に呪いをかけられてしまう。 姫は呪いを解くために、従者とともに大蛇討伐の旅…

　勇者として異世界の和風大国・オーエド国に召喚された俺・朱雲 夏向(スクモ カナタ)は、伝説の聖剣を手に取り、大切な仲間に囲まれ、異世界を旅しながら成長し、いずれは魔王を倒す………

「息をするように人を斬る」 刺客の子として生まれた平山小弥太は、父と共に殺しの旅に出た。 念真流という一族の秘奥を武器に、行く先々で人を斬って生き血を浴び、獣性を増しながら刺客と…

　人と人ならざるものが紡ぐ、三つの恋愛譚。 「ついのてあし」 　風景画を好む浮世絵師：タキイチは、北の奥にあるという伽藍の噂を聞き、好きに絵を描く気ままな一人旅に出る。 　旅…

忍びの任務で傷ついた朧は一晩の宿を探し、一軒の民家を見つける。そこには玄武国では珍しい金髪の少年ヒサギがいた。とあることをきっかけに、朧とヒサギの里での生活が始まる。 時代劇風・…

償いの旅の途中、薬師の深（しん）と山彦鳥と呼ばれる喋る鳥――縁（えにし）が山の中で彷徨った先に出会ったのは、天邪鬼に取りつかれた少女――与依（よい）だった。 村でも持て余されてい…

島国の神庭を旅している盲人の小雪は、祭りを終えたばかりの火白に滞在中、御上へ楽の献上を命じられた師たる朱鷺の伴奏をすることになった。当代一の琵琶師の演奏が響きわたった宴席は、たち…

旅行雑誌のおいてある棚に、なぜか置いてあった『異世界のあるきかた』という本。それを購入したわたし、三輪あまねは本をきっかけに異世界へ転移してしまうという、よくあるお話。だが、そこ…

ゴールデンウィーク初日、僕、五十嵐風太は満開の桜の木の下で春の女神様と出逢った。 「直に両親に会って、話をしてみたいとは思わんのか？」 これは思いがけず訪れた、僕の家族をめぐる春…

不老不死の霊薬といわれる龍の鱗。それを探しに行かなければならなくなった美玻は、第五王子の洸由、剣士の沖斗、異国の絵師スズリと探索の旅に出る。だが、彼らには、それぞれ胸に秘めた思い…

「鏡の間」は呪われた千の鏡の眠る此岸と彼岸の間（あわい）。 千の鏡に名を問われ、答えた者は、忽ち鏡の中に囚われる。 だがそこには、どんな望みでも叶えてくれる「望みの鏡」があるとい…