十六回生きた女

こんな転生みたことない！
一話完結でサクサク読める。知ってる生き物(？)が出てきたら、思わず『待ってました！』と喜んでしまう。楽しくてためになる不思議～なお話♪
癖になる転生もの、新しいわぁ♡♡♡

　本文自体は長くなく、楽しいノリです。でも、ああそうだなぁと妙に納得できる内容です。それは、生まれ変わりを通して、違う立場で多角的に生と死をちゃんとみつめているんです。丁寧にうんちくも語ってくれていて、何かの合間にフト読むとフフフと笑えるので、これかの季節温まってイイ感じですよ。

　これぞ、生まれ変わりの面白さです。

　元々、生まれ変わりと言えば仏教的な「輪廻転生」の思想こそが本家です。

　当作品ではそうした輪廻転生の思想に基づき、「様々な生き物」に生まれ変わる女性の姿が描かれて行きます。

　蝉、ミミズ、コノハズク、フンコロガシ、と、生まれ変わる先の生物は、正直「なりたい自分」とは程遠い生き物ばかりです。『あまり仮面ライダーの怪人にも使われてこなかった奴ら』という枠組みにもなれそうですね。

　だが、それが面白い！

　あまり馴染みのない生き物だからこそ、その生態を追体験する楽しさが増し、新鮮な視点で世界が見られるというもの。
　その上で生物に関する薀蓄が学べる…続きを読む

これ、朝読むのいいですわ。

活字が読めない私が、毎朝この物語を読むのが楽しみになってしまいました。

強いんすわ。ヒロインがとにかく！

私なら、三度目の転生あたりで全てを諦めそうなところを、彼女は我々に圧倒的『場慣れ感」を見せてくれるんです。

そんな彼女に、今日１日を乗り切る活力を貰えます。


彼女を応援したくなる気持ちと二律背反に、できるだけ、できるだけ遠回りして人間へと至る輪廻の旅を繰り返していただきたいと切に願います。