まほ子ちゃんの花丸レシピ

　小学五年生の黒沢優俊は大の現実主義者で、ファンタジーの類いを毛嫌いしている。人間嫌いな優俊は、将来、好きな数学の研究をしたいため、小学生ながら日々大学受験の勉強に励んでいる。
　そんな優俊の隣の家に、ある日、真白まほ子という少女が越して来る。実は、まほ子は半人前の魔女――、魔女っこであった。
　まほ子の魔法の腕はポンコツで、魔法を使っては失敗ばかり。だが料理の腕だけはよく、なぜか優俊に、なにかと料理を食べさせようとする。優俊は、まほ子と関わることを拒否するが、不本意ながら、いつも彼女に巻き込まれてしまう。その上、まほ子と彼女の師匠である黒ネコのノワールが経営しているカフェを、ひょんなことから手伝う羽目になり――……。