地に堕ちた銀行

　邦日銀行は国内に止まらず海外にも支店を保有し、一万六千人を超える従業員を抱える日本有数の巨大な都市銀行である。
　そんな銀行のシステム部員が行方不明になる事件が陰で起きていた。
その後、行員の心中や自殺のほか殺人事件が相次いで発生。
探偵岡引一心は事件の被害者家族などから調査依頼を受け、行内に不倫やハラスメントがまん延する状況を掴む。
また、行方不明の行員がいることも知りその妻と娘に接触し監視する。
　他方、その銀行の顧客情報が漏れて多数の詐欺被害者がでていると報道されるほか、その情報に「政府日銀は組織的な犯罪で銀行が困窮しても救済はしない」と言うフェイクニュースが加えられてＳＮＳで拡散したため、邦日銀行の窓口に払い出しを求める顧客が殺到する所謂取り付け騒ぎまで起きてしまう。
 
　探偵は…続きを読む