第25話 最初のダンジョン攻略中
地下二階層の階層主を倒して地下三階層の階段が現れたのでその階段を使って地下三階層に降りる。
地下三階層の通路には地下二階層の小部屋の主ゴブリンナイトがうろついている。
ゴブリンナイトの手に・・・ソード・・・刃渡り70センチ程の赤黒く幅広で鉈のように重そうなゴブリンソードを持っている。
『ゴブリンソード来た!』
地下二階層の小部屋の主を倒しても手に入らなかった品物だ。
喜んでばかりではいられない、最初のゴブリンは俺よりも小さくて非力で持っていた武器も短い棒だったものが、地下三階層になれば向かって来るのがゴブリンナイトで、背は俺よりも高く、持っている武器もだんだん良くなって遂には鋼で出来たゴブリンソードに変わったのだ。
そうなれば当然間合いも変わってくる。
『チリチリ』
とする緊張感が周囲を圧する。
それでゴブリンソードに対応する為、俺は宝剣シルバーをから柄の長い戦斧に異空間収納を使って持ち替えた。
これで得物の長さでは俺の方に分がある。
持ち替えた一瞬を隙と見たかゴブリンナイトが
「ギャワワ」
と声を上げてゴブリンソードを振り上げて打ち下ろす。
単調な動きだ。・・・前世であれ程剣道に打ち込んでいた俺に比べれば赤子のようなものだ。
ゴブリンソードの動きに合わせて戦斧を振り下ろす。
俺の
『打ち落とし!』
が決まる。
ゴブリンソードの軌道が俺の戦斧で弾かれて逸らされる。・・・逸らされたゴブリンソードは俺の横を流れ落ちて、俺の持つ戦斧がゴブリンの頭を穿つ。
ゴブリンは光に包まれて、今までのゴブリンより一回り大きな魔石とゴブリンが持っていたゴブリンソード、それにゴブリンのパンツがドロップした。
「ゴブリンソード、ゲットだぜ!」
喜んだのは良いが今度はゴブリンソードを持ったゴブリンナイトが次から次へと向かって来た。
ゴブリンナイトの戦い方が単調な分だけ倒すのは容易だが、流石にドロップするゴブリンソードの数が半端では無い数になりそうだ。
もう10本以上のゴブリンソードが散らばっている。
俺はドロップアイテムを拾う。
脳内アナウンスで、魔物10体以上倒して
『剣術・見習い・中級者レベル7』
になった。
ゴブリンソードも嬉しいがゴブリンのパンツ!?それも虎柄のパンツだ。
基本的にこの時代の貫頭衣の下はスッポンポンでパンツを穿いていないので丁度良い。
しかしながら、ゴブリンの穿いてたパンツか不衛生そうだ。・・・ゴブリン・・・小鬼・鬼で虎皮か!
1枚だけ異空間収納に入れてみると。
『ゴブリンのパンツ』・・・消毒済み、販売価格500円
と俺の不安を払拭するように表示された。
ブラブラ、スースーする下半身の為にパンツを穿いた。
それでもいきなりパンツが12枚か良いのか悪いのかわからないが魔法の袋に入れた。
ゴブリンソードは15振りだ。
数が合わないのは大量に散らばっているドロップアイテムも時間が経てばダンジョンに飲み込まれてしまうからだ。
最初の方のドロップアイテムはダンジョンに
『ゴゴゴゴゴゴゴ』
と言う小さな音を上げて沈み、沈みかけているのだ。
ドロップアイテムを拾っている時にまたしても頭に
『レベルが上がりました。』
という声が聞こえた。
~~~~~~~~~~~~~~~
種族 --(魔族とエルフ族の混血種)
名前 ボドヴェル・マリヌーバ・ジョー
年齢
魔王暦24562年1月15日生まれ 9歳
称号 放浪の王子・スライム惨殺者・ゴブリン惨殺者
レベル 33
使える魔法
身体強化魔法(固有魔法)
異空間収納(レベル数に応じる)
異空間販売・異空間購入(水のみ100円・能力購入1回に付き1億円)
能力
剣術・見習い・中級者レベル7
レベルアップ酔い耐性
持ち物
守り刀
黄金の盾
宝剣シルバー
魔法の袋(中の品はステータス画面№2)
所持金 1億2610万5014円
所持金も銅剣や銅の穂先の槍等を売ってわずかだが上がっている。
ところでゴブリンソード1振りの販売価格は12万円だ。・・・ここからは金儲けが出来そうだ。
俺が通路を進むと通路の壁にかかる魔道具の松明に火が着いた途端ゴブリンナイトが次々と押し寄せてくるのだ。
松明の柄には魔石が取り付けられており、松明に手を近付けても熱くない。
前世にも感応式の照明器具はあるが、この松明は侵入者にだけ感応して明かりが点くのだ。
通路を進むとこの階層の最初の十字路が現れる。
左の通路を選んで進むと外れだ。
小部屋が無い代わりに通路の先の突き当りから次から次へとゴブリンナイトが湧き出してくるのだ。
もうこれで10体以上のゴブリンナイトを倒すと、やっと打ち止めだ。
ドロップアイテムのゴブリンソードやゴブリンのパンツそれに魔石を拾いまくるが、ゴブリンソードが17振り、ゴブリンのパンツが15枚、魔石が10個で苦い魔石を苦い思い出噛み砕く。
というのも拾い切れなかったドロップアイテムは
『ゴゴゴゴゴゴゴ』
と言う小さな音をあげながらダンジョンに沈んでいく。
これを無理に取ろうとしても半分に千切れたり、下手をすると俺までダンジョンに飲み込まれそうになるのだ。
反対側に戻ると突き当りに小部屋の扉がある。
この階層の最初の小部屋だ
『ズズズ・・・』
今までのゴブリンナイトと身長が倍ほどもあるゴブリンキングが相手だ。
ゴブリンキングは、身長の倍はあろうかと思う長い戦斧を持ち鎧に身を包んで、俺が小部屋に入るやいなや長い戦斧を俺にピタリと付けて駆け出してくる。
なんとも直線的な動きである。・・・俺とすれば有難い。
長い戦斧に合わせるようにして宝剣シルバーを沿わせ、間合いに入るや宝剣シルバーを振り抜くとゴブリンキングの首が飛んだ。
ゴブリンキングの体が光を発して消える。
部屋に宝箱が現れた。
宝箱の中身はエリクサー・万能薬これは2本目だ。
死んだ人間も生き返るエリクサーが2本も出てくるのは何かあるからだろうか?
売れば10億円もするエリクサーを首から下げると地下三階の通路を進む。
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