第29話 ダンジョン攻略中

 異空間収納に投擲用にとゴブリンソードを枠最大限に突っ込んである。

 魔法の袋にはもうゴブリンソードが最大の999振りを入れてあるので、これ以上は背に担ぐ他手段がない。

 再度ダンジョンの通路を進む。

 石畳の通路を湧き出すように現れるゴブリンを片っ端から倒していく。

 ドロップアイテム上手く回収出きない程だ。

 少し遅れただけで


『ゴゴゴゴゴゴゴ』


とダンジョンに飲み込まれていく、飲み込まれているアイテムを取り戻すのは危険だと本能がささやく・・・試してみる気も無いが。

 出来るだけドロップアイテムは魔法の袋に入れ入りきらない物は異空間収納に入れて販売していく。


 通路の途中の十字路を右の通路を進むと突き当りに木で出来た扉があるので押したり引いたりするも開かない、試しに上に押し上げると開いたので中に入る。


『クソ簡単に開けよ。』


等と文句を言いながら小部屋・・・いや、その部屋の主は首のない馬に乗ったゴブリンナイトだ。・・・馬が走り回れるほどなので小学校の体育館程の大きさがある。


 ホールに出てきたゴブリンナイトよりも一層良い鎧を身に着けて長い槍でなく青白く輝くゴブリンソードを手に持っている。

 俺は長くて質の良いゴブリンキングのゴブリンソードを魔法の袋から抜き出す。

 ゴブリンナイトは俺の様子を見て頬当てを顔に当てると


「参る!」


と言って・・・!こいつ人語を話すのか?・・・ゴブリンソードを振り上げ馬に拍車をかける。

 馬で駆け寄るゴブリンナイトのゴブリンソードが青白い軌跡を描いて俺を襲う。


『ガイン』『ゴイン』『ガーン』


と俺の持つゴブリンソードとゴブリンナイトが持つゴブリンソードが火花を散らす。

 繊細な守り方・日本刀ではこのような事は決してしないのだが。


 魔法の袋にも異空間収納にも目一杯の予備のゴブリンソードが入っている、それで気を緩めて打ち付けるようにして振り回してしまった。・・・いかん・・・いかんぞ!

 日本刀を持っている時のように繊細に剣を振るわねば。


『カシュ』『シュル』


刀のしのぎを意識して相手の剣に合わせると剣の当たる音が変わる。・・・さすが能力の剣術が剣士になっただけはある。

 ゴブリンナイトが大きくゴブリンソードを振り上げて、俺の頭に向かって渾身の力を込めて振り下ろす・・・俺は手に持つゴブリンソードで振り下ろされたゴブリンナイトのゴブリンソードを


『カシュ』


と軽く擦る音をたてた鎬を使った面返し面の要領でゴブリンナイトの面を打つ


『ガシュー』


と俺のゴブリンソードによりゴブリンナイトの面が割れていく。

 返し技で速度が増した俺のゴブリンソードがゴブリンナイトを捕らえたのだ。

 ゴブリンナイトが光となって消えていく。

 ゴブリンナイトが乗っていた首のない馬も同様に消えた。


 消えたあとにはいつものドロップアイテムである魔石等ではなく宝箱が1個残った。

 宝箱と言えばラノベで有名な宝箱の化け物ミミックだ。

 前回も小さなミミックに右手を齧り取られるところだったので用心して俺の持つ戦斧で宝箱の蓋をこじ開けると・・・どうやらミミックではなく宝箱の中には


『宝剣シルバー』


が納められていた。

 これで2本目で売れば5千万円だ。・・・う~ん売らないで魔法の袋に入れる。


『本日魔物百体倒したので特別ボーナスとして

 剣術・剣士・上級者レベル4

になりました。』


と脳内にアナウンスが流れた。

 これでこの部屋の主を倒してセーフティルームになったので、この部屋で一息ついてステータス画面を見る


~~~~~~~~~~~~~~~

 

種族 --(魔族とエルフ族の混血種)

名前 ボドヴェル・マリヌーバ・ジョー

年齢

 魔王暦24562年1月15日生まれ 9歳

称号 放浪の王子・スライム惨殺者・ゴブリン惨殺者

レベル 33

使える魔法

 身体強化魔法(固有魔法)

 異空間収納(レベル数に応じる)

 異空間販売・異空間購入(水等100円・能力購入1回に付き1億円)

能力

 剣術・剣士・上級者レベル4

 レベルアップ酔い耐性

持ち物

 守り刀

 黄金の盾

 王のマント

 エリクサー

 宝剣シルバー

 魔法の袋(中の品はステータス画面№2)

所持金 6億7610万4042円


 宝剣シルバーも2本目だから売ってしまっても良いのだがと思いながら手入れをしながらステータス画面を見ていた。

 今日はこれでここで休む事にする。

 この小部屋はゴブリンナイト等と言うゴブリンの中では貴族の部屋なのか風呂までついている。

 ゆっくり風呂に浸かって疲れを癒す。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺転生したの? いのさん @kiis907595

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ