吟遊詩人の人生録

【あらすじ】

誰かの人生を、思いを、音楽として形に残す旅人・吟遊詩人。
ある日突然見知らぬ世界で目覚めた詠は、自らを”吟遊詩人”だと称する旅人・時雨に拾われる。詠はある理由から、音楽で生きる道を諦め希望を失くしていた。しかし訪れた先々の街で様々な人に出逢い、時雨が生み出す音楽に心惹かれ、音楽を愛する気持ちを次第に取り戻していく。
「時雨と共に音楽を作りながら永遠に旅をし続けたい」そう願った詠の前に突如、謎の少女・寧々が現れ、衝撃の真実を伝える。
　ここは現世で死んだ人間が、来世に転生するまで過ごす、仮初の世界だったのだ。
　更に寧々は、詠がまだ死んでいないのにこの世界に迷い込んだことを明かし、この世界で時雨と旅を続けたければ現世に戻って完全に命を絶たなくてはいけないと詠をそそのかす。真実を…続きを読む