第19話 冰祁(ひょうき)、霜祁(そうき)
湛藍な銀河の下で、見た目は若々しい2人の少年がいました。
一人は川のような青い髪を持ち、碧い半裸の和服を身にまとい、明るい笑顔で少年らしい魅力や陽気さを放っており、頬が恥ずかしさで赤くなっています。
もう一人は深い青みのある髪の色で、やや湛藍銀河のような和服を著ており、氷晶のつぼみを手に持ち、恥ずかしそうに赤くなった唇を軽く噛んでいます。
彼らは如月門下の誇り高い弟子であり、冰祁(ひょうき)、霜祁(そうき)と呼ばれています。
彼らは風澪(ふうり)、雪澪(ゆきり)と何か縁があると伝えられています。
「風澪、雪澪はどこだ?」冰祁が最初に口を開き、如月に尋ねます。
如月は応えずに微笑みました。その時、風が吹き、冰祁と霜祁を伴って一つの身影が現れました。
風澪は冰祁の後ろに突然姿を現しました。
そして小さな雪が舞い上がり、湛藍な銀河を美しく彩りました。
冰祁と霜祁は雪澪も來たことを知り、ますます恥ずかしそうになりました。
年月天はこの光景を見て頭を傾げ、まったく理解できかねずみおろしていましたが、睦月(むつき)と如月は笑みを隠そうとしていました。
睦月は心の中で感応し、「あなたたちは修行に戻って私は睦月の天に帰ります。
それでは告退します」と言い、一陣の風を巻き起こし、みんなが目が開けられないほどの風で、目を開けると睦月は消えてしまいました。
「そんなにさよならも言わないで、このお兄ちゃん、睦月」と如月は不満そうに言いました。
如月はまだ言い終わる前に、上半身裸の冰祁が氷晶のつぼみを変化させ、瞬時に氷を操り、大量の氷が雪澪に向かって飛んで行きます。
一方、雪澪も引けをとらず、大量の雪を冰祁に向けて吹き飛ばしました。
同時に霜祁は氷晶のつぼみを使って気を凍らせ、大量の霜が風澪に向かって舞い降りました。
風と雪と氷と霜が湛藍な銀河の空間を満たし、如月は首を振りました。
「また始まったな」と如月は無念そうに言いました。
年月天は目の前の光景に驚き、何が起こっているのか理解できませんでした。
そこで如月は手に持った透明な青い琉璃(るり)の氷晶を上げ、頭上の青い蓮の花、いわゆる氷の花が突然動き始めましたし、花びらと手の中の青い琉璃の氷晶が反応しているようで、胸の湛藍な氷晶のネックレスもそわそわと動き出しました。
そんな光景を見た如月に続いて、一同が動きを止め、如月も動きを止めました。
冰祁は心配そうな表情で言いました。「危なかった、大事にはならなくてよかった」
霜祁は頷きました。
風澪と雪澪は同時に言いました。
「それでは、如月神仙さま、私たちは先に睦月の天に戻ります。失禮します」
と言い、そのまま姿を消しました。
年月天は如月と4人の動きを見て、小さな心の中で睦月が先に去った理由を大體理解しました。
実は、如月は湛藍な銀河の力を解放する準備をしていたのです。
彼は四人に注意を喚起させるためでした。
如月の力がどれほど恐ろしいものか、冰祁、霜祁、風澪、雪澪の4人はよく知っていました。
年月天は上を仰ぎながら如月を見つめ、彼は本當にすごいと感じました。そして、如月は身をかがめて年月天の頭を軽くなでて微笑みました。
この笑顔はさっきの厳かな表情とはまったく違っていました。
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