第26話 氷術(ひょうじゅつ)と霜術(しもじゅつ)
帰宅したばかりの如月天の年月天は、かなり疲れている感じで、小走りで年姫の和風の家にやってきました。
十二月天の毎月天、年姫のために一つの屋敷を用意しており、修練の疲れた時に休む場所があるようにしています。
如月は年月天を見つめ、心の中に奇妙な感覚が生じました。
歴代、百年、千年、年月天の前では女性が御師であったのに、なぜ今代は男の子なのでしょうか?もしかして伝説の予言は真実なのでしょうか?十二月天の界に伝わる伝説の予言が。
如月は疑問に思いましたが、黙って年月天に如月の天の霊術を教えるしかありません。
未來が伝説の言葉通りかどうか確かめるために。
伝説や予言は置いておいて、年月天を見ているとますます好きになっていくことに気づきました。
特に彼が操る如月の天の力の変幻は、見るたびに満足感を覚えさせます。
年月天を見つめる如月は、常に愛情に満ちた満足げな笑顔を浮かべています。
この時、如月は笑顔で言いました。「冰祁、霜祁、年月天に如月の天の氷・霜の術をしっかりと教えてください。」言葉を終えると、靜かに年月天のそばに寄り添い、彼に小さくの氷晶の蕾を渡しました。
この蕾は年沁が修練に使用していた花です。
冰祁と霜祁は敬意をもって頷きました。
「はい、如月師尊」と答えました。
冰祁と霜祁は共に年月天に近づき、霜祁が年月天の小さな手を握りました。
年月天は手に持った花蕾を見つめながら、この霊器に対して興味津々でした。
花が開花した後、如月が與えてくれた如月冰花と同じようになるのか、と期待しながら繰り返し観察しました。
すると、湛藍の銀河の下で、如月の天が一瞬にして小さな氷晶を降らせました。
冰祁が手に持つ如月冰花を靈力で操り、湛藍の銀河に舞い散る雪片が、蒼い銀河の背景により幻想的に映えました。
一方、霜祁は如月の霜花を手に持ち、如月の天の周りの花が一瞬で霜に覆われました。
年月天はこの美しい光景に魅了され、小さな口を開けて感動しました。
冰祁は技を収め、親しみのある口調で年月天に話しました。
「次は君の番だ。如月の天の力を感じて、手に持つ年沁の花に集中させてみよう。」
年月天は手に持った年沁の花の蕾を手の平に平置きし、ゆっくりと目を閉じました。
冰祁の言葉に従って、如月の天の力を手の上の年沁の花に集中させるよう感じ取りました。すると、突然、年月天の胸元の貓のネックレスである星辰の鍊が薄い青色の光を放ち、年月天自體も輝く湛藍色の光を放ち始めました。
手の中の花蕾は徐々に開花し、美しい年沁の花が咲きました。
年月天の著物も淡い蒼色を帯びていました。
霜祁は年月天の手に持った年沁の花を見つめ、年月天に言いました。
「上手くやった。次はこの花を霜で覆うことを試してみよう」と言いながら、青い花悅を年月天に渡しました。
年月天は再び目を閉じ、手の中の年沁の花に蒼い光が広がっていくのを感じました。
そして目を開けると、手の中の花悅には薄い霜が結晶していました。
霜祁はその光景に満足そうな表情を浮かべました。
冰祁と霜祁は、年月天が氷と霜の術を早くも扱えるようになったことに驚きましたが、彼らは年月天の能力を認めました。
彼は幼いながらも能力を持っているのです。
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