十二月天物語

第44話 短期の離れ

時間は飛ぶように過ぎて、気づけば卯月の月天守護の時刻になっていました。

彌生は月天を見つめ、目には別れを惜しむ気持ちが溢れていますが、彼は年がしっかり修行すれば再會の機會はたくさんあることを知っています。

煖烵と煖爍は月天のそばで暖かく微笑んでいます。

「すぐにまた會えるよ！」と煖烵が言いました。

「私たちのことをあまり思い出さないでね！」と煖爍が明るく言いました。

月天は彼らを見つめて頷き、少し寂しそうな表情を浮かべています。

「悲しまないでください。私たちは彌生の界源を利用してあなたを見に行く時間がありますよ」と煖烵が年月天を慰めます。

年月天は小さな萌を抱きしめ、彌生の天界の界源の扉を見つめます。

彌生はすでにそこで待っています。

煖烵と煖爍は年月天に続き、彼と一緒に卯月の天界へ行きたいと示しました。

彌生は笑って頷きました。

彌生、煖烵、煖爍、年月天は界源の扉に入り、再び現れたのはまったく違う銀河でした。

年月天の前には可愛らしい犬が2匹おり、しっぽを振っている様子から、彼を長い間待っていたようです。

「それでは、お任せしますね！」と彌生は言い、煖烵と煖爍を連れて彌生の界源の扉に入っていきました。

別れの時、煖烵と煖爍はまだ一度だけ年月天を振り返り、別れを惜しむ表情を見せます。

笑顔でいるけど、別れの寂しさは隠し切れません。

彌生の扉がゆっくりと消えた後、2匹の柴犬が年月天のそばに走ってきて彼の足元に寄り添います。

年月天はたった今の別れの悲しみを忘れ、優しく萌を置いて2匹の柴犬を撫でます。

年月天は霊犬を撫でながら周りを見回し、桃色の花びらが一面に広がり、ピンク色の桜の木が満開になっているのを見ます。

そして、頭を上げると銀河もピンク色に染まっており、特別な幸福感に包まれます。年月天はこのピンク色のバブルの中で心地よさを楽しんでいます。

彌生が彌生の天に戻って、橘ぬくもり銀河をゆっくりと見ながら言いました。

「將來、どれだけ悪意のあることに出會っても、溫かい心を持ち続けてください。

彌生の天で起こったすべてを覚えていて、再會を楽しみにしています。」

いつかあなたの霊力が自在でより強力になるのを待っています。

そのとき私たちは再び出會い、橘の花やアゼハナのように華やかな火花を散らすことでしょう。彌生はそう思いました。