第32話 彌生篇 橘暖銀河(たちばなだんぎんが)
氷雪が凍り付く月、冷たい風が吹き抜ける季節は徐々に過ぎ去ろうとしています。
あの日、睦月と如月の天の下で、「氷、雪、風、霜」の力が融合された試練もしばらく前に終わりました。
睦月と如月はずっとこの試練に寒々しさと冷たさを擔當してきました。
彼らは自分たちだけでやれば強引な手段を取らず、年姫や年月のことを気遣う心があるからです。
その日の試練は完璧に成功しました。年月は完璧に力を融合させ、今でも睦月と如月の記憶に新しいままです。
時が経つのは早く、もうすぐ年月は彌生に守られるようになります!
年月が力を融合した後、睦月と如月の気候は以前よりも少し正常になりましたが、以前のようになるためにはまだまだ努力が必要です。
この時期、年月は如月に手を引かれ、界源を通って橘暖銀河へと送られ、彌生の界、彌生の天に著きました。
如月と年月が到著した直後、周りには橘暖色の花びらが舞い降りました。
再び目を開けると、目の前には橘色の溫かい著物を著た少年がいて、著物には花びらの模様がありました。
彼の髪も暖かい橘色で、少年の周りには花や草が一面に広がっていました。
年月は頭を上げて見ると、頭上の銀河も橘暖色でした。
すべてが年月を知らず知らずのうちに溫かくさせ、彼はこの幸福感に浸りながら抜け出せませんでした。
目の前の少年がゆっくりと口を開きました。
「君は......年月天だろう?これからよろしく、一緒に過ごそうね......」彼の目は溫かく、優しい眼差しで満たされていました。
「君は相変わらず暖かいね!彌生、小さな年月はこれからは君に任せるよ。」如月はからかうように言い、言葉を終えると界源の門に戻って行きました。
如月が去った後、界源の門は徐々に消え、閉じられました。
彌生は年月を連れて、この光景を見つめました。
「待って......」彌生はまだたくさんの質問があるように思えましたが、彼はもう慣れていました。如月はいつもその通りで、人を困らせる存在でした。
「年月天、見て。これが橘暖銀河、彌生の界、彌生の天だよ。
君は私を彌生と呼んでいいんだよ。」彌生は橘暖色の銀河を指しながら言いました。
「はい......」年月は恥ずかしそうに頷きました。
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