第28話 融會貫通(ゆうかいかんつう)

氷霊、霜霊、如月は年月天を見つめ、年月天が睦月の風術や雪術、如月の氷術や霜術を展開しているのを見ました。


これらの四つの霊術は、年月天が基礎を學んだ後、彼ら自身や霊器と融合させることが次のステップです。


年月天が風術を展開しようとすると、突然風が吹き起こり、風が止んだ時には睦月、風澪、雪澪が人々の前に現れました。


「ようやく來たね。年月天が四つの霊術を統合できるか心配していたのかしら?」如月が睦月のそばに瞬間移動し、いたずらっぽく言いました。


如月が瞬間移動すると、その場には多くの氷霜のような幻が殘りました。


睦月は無表情で如月を見つめ、風澪は大笑いし、雪澪は口を押さえて笑っていました。


氷霊、霜霊は睦月と如月のやり取りを見て微笑み、ふたりの月天の兄弟の絆が本當に素晴らしいと心の中で思いました。


年月天は右手に年沁の扇子を持ち、左手に年沁の花を持ち、目を閉じて息を止め、全神経を注いで睦月と如月の天から吸収した氷、雪、風、霜の力を二つの霊器に取り込みました。


すると、年月天の周りには紫色と青色の微かな光とエネルギーが広がり、二つの霊器も光り輝いていくようになりました。


周りの人々は年月天に期待と緊張を感じていました。


しばらくすると、光が次第に消え、年沁の扇子は薄い紫色に、年沁の花は淡い青色の氷晶になりました。



年月天は年沁の扇子を扇ぎながら、前方に風と雪の風景が広がります。年沁の花を掲げると、空は霜で覆われました。


年月天はこの時興奮し、年沁の扇子を扇ぎながら年沁の花を掲げ、一瞬で風と雪、霜の奇景が広がりました。


年月天は成功したと感じ、喜びに満ちていました。


睦月と如月の神尊は頷きながら見つめ、風澪、雪澪、氷霊、霜霊の四人の霊も心の底から年月天の成功を喜んでいました。

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