第23話 『界源、界源の扉』
年月日、手に持った如月の氷の花をいじりながら、心の中は少し悲しみを抱いているようで、表情はとても不機嫌に見える。
それに気づいた感受性の高い如月は、身をかがめて頭を下げ、年月日に尋ねた。
「どうしたの?憂鬱そうな顔してるけど。」
「彼を思ってるんだ。」
年月日は、久しぶりに會えない小萌のことをとても懐かしく思っていることを如月に話した。
如月は蒼い銀河を見つめながら、年姫屋邸の外の小さな隅を見て、平凡でありふれた光景に見えるが、次の瞬間、如月は両手を上げて氷の花を持ち上げ、蒼い光を放ち始めた。
そして、何もなかった場所に一つの蒼くて美しい蓮の花でいっぱいの界源の扉が現れた。
年月日はこの扉を見て、それが夢のようで美しいと感じた。
「この扉は界源の扉であり、その中には界源が存在します。
私たち睦月や他の十一月の神々は、人間界の界源に直接御師の手を引いて移動することができます。
御師の十二月の印で十二月の界に送り返すこともでき、また十二月の界では十二の銀河界源の扉を開くことができます。
この界源の扉は年家の裡山に直接つながっていますが、人間界では自由に開くことはできず、御師がそばにいなければ人々を十二月の界に移動させることはできません。
また、その人は十二月の印を持っている必要があります。」
如月はいくつかの説明をしたが、年月日は聞き取れず、混亂した表情で頭をかきむしる。
彼はただ小萌に會いたいという一心でいっぱいでした。
久しぶりに人間界に帰った年月日は言葉を失って界源の扉に入り、自分の家に向かって急いでいきます。
如月は後を追いかけていきました。年月日が家に戻ってきたとき、小萌は何事もなかったかのように見え、食べ物もほとんど食べていませんでした。
年月日は日付のついた時計を見て初めて気づきました。
実際にはたった3時間しか外に出ていないのに、十二月の界では何日も過ごしていたのです。
この困惑が頭の中で渦巻いている中、年月日の小さ脳はこの狀況を理解することができませんでした。
如月は年月日の様子を見て、思わず笑ってしまいました。このような年月日はとても可愛く、面白いと感じられました。
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