人違いで求婚された令嬢は、円満離縁を待ち望む

　男爵令嬢だったコルネリアは、両親の事故死をきっかけに叔父夫婦とその娘ディアナに家を乗っ取られてしまった。

　屋根裏部屋に追いやられたあげく、使用人扱いを受けたコルネリアは、下働きをしながら気楽に過ごすばかり。それを見た従姉ディアナは気にくわない。

　娘にそそのかされた叔父夫婦は、ディアナに来た縁談のひとつをコルネリアに押しつける。祖母が異邦人であったせいで、いやしい生まれと蔑まれる伯爵のもとにコルネリアを嫁がせてしまう。

　しかし実は、縁談自体が人違いでディアナのもとに来たもので、伯爵は、ほんとうは別の令嬢に求婚しようとしていたのだった。

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