概要
春は君に出会い、夏は君に焦がれ、秋は君を憂い、冬は君と――――。
春夏秋冬、君を想う。
これは孤独な神と、それに触れた者の物語————。
春の章。
桜の木の下で、誰かを待ち続ける美しい青年。桜の模様が描かれた羽織を纏うぼんやりとした美しい青年は、首に包帯を巻いており、言葉を紡ぐことができない。そんな声を失った青年の前に現れたのは、春を告げる神だった。
青年が誰を待ち、なぜ声を失ったのか。
桜の蕾が花開く時、青年の瞳に映るモノとは――――。
夏の章。
村の悪しき風習により、龍神の贄に捧げられた少年。
恵みの雨を降らせるため、村の皆のため、少年は谷の底へと落ちていく。
次に目を覚ました時、見たこともないような美しい青年が傍にいた。
彼こそが谷に棲む龍神であり、この地に水を齎す存在であった。
しかし龍神が存在していながら、なぜ村に雨が降らないのか。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!うつしく、やさしく、はかなく、せつない。誰かを大切に思う気持ちは尊い!
夏の章の最終話(レビュー時点での最新話)まで読んで、レビューを書いています。
雰囲気がとにかくめちゃくちゃいい!
本作の作者様はBL風味の切ない恋を描くのがお得意な方。そんな作者様が描く本作は、作者様の作品のなかでも特に切なく美しいお話に仕上がっていると感じました。
春夏秋冬、季節ごとに1万字ていどの短編でつづられていて、ちょっとした空き時間に読むのにぴったりなボリューム。
BL風味の作品を読んでみたいけど、長編に手をだす勇気がない。そんな、BL作品初心者にもおススメできる短編集です。
全季節ぶん揃うのが今から楽しみ♪