第30話 2人の世界、おままごと。(優子視点)
今日は玲ちゃんに離婚阻止なんかやめて、私のものになってもらうために来ました!
ですが、その結果は失敗に終わってしまいました‥‥。
私が泣いてしまったからです。
お母さんには、そういうこともあるわよ。と、心配そうに言われましたが、
‥‥何を当たり前のことを言っているのでしょうか?
あの玲ちゃんに言われちゃったんですよ?
それを泣かないなんて、人間をやめているとしか思えません。
そんなこんなで失敗に終わりました。
ですが、私は今日、とっても満足しました!
だって、証明という名目で玲ちゃんが私の耳元で‥‥ふふふ、
私には分かります!
玲ちゃんはあの場面で嘘をつけないことを!
幸せな世界でした。
ですが、私にも不満があります!
私はキスを”し続けて”と言ったんです!
なのに、玲ちゃんは一回しかしてくれませんでした‥‥。
はっきり言います!
私は欲求不満なんです!
一回なんかじゃ足りないんです!
こういう思いは中学の時もしていました‥‥。
その時の私はとても機嫌が悪くて——
「君、名前は何?」
玲ちゃんと2人で出掛けたときのこと、私が少し離れたのを良いことに高校生くらいの女の子に玲ちゃんが声を掛けられていました。
「え?玲司ですけど‥‥?」
「玲司くんって言うんだぁー、向こうで私と遊ばない?」
タチの悪い逆ナンです。なのに、玲ちゃんは——
「ちょっと、僕彼女を待っていて‥‥ちょっと、」
——簡単に連れてかれそうになります。
「良いじゃない、彼女も許してくれるわよー。」
私は2人を見つけて、すぐに、2人の間を割って入って、
「許さねーよ!」
‥‥おっと、口が悪くなってしまいました。
「そ、そう、ごめんなさいね。」
そう言って、女の子はそそくさと、どこかに行きました。
‥‥そんなんなら、玲ちゃんに近づかないでよ
玲ちゃんは求めてくれる人を無碍に出来ません。玲ちゃんにとって、両親の離婚はそれくらい大きなものでした。
それなら、私を求めれば良いのに。
そうして、玲ちゃんを責めそうになりますが、
「優ちゃん、ごめんね‥‥、僕がいつもこんなんで‥‥。」
玲ちゃんはずるいんです!
こんなこと言われたら許すしかないじゃないですか!
そして、モヤモヤをもった私は裏路地に玲ちゃんを連れ込みました。
そして、私は玲ちゃんの家での出来事と同じことをしました。
それは、私と玲ちゃんしかいない幸せな世界でした。
私はこの時、調子に乗っていました。
私と玲ちゃん以外がどうなろうとどうでも良いと思ってしまう程に。
だから、私はクズに目をつけられました。
玲ちゃんを陥れる道具として。
優子がクズと言った人物!
今回は暗めな優子視点でした!
最近、週一投稿が出来ているので、続けていきたいです!
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