第6話 幼稚園デビュー。②
あれから数日が経ち、とうとう入園式当日になった。
(こえーー、これから、どうなるんだよーー)
両親の異常もそうだけど、ここには、いい思い出がないしなぁ……。
そうこしていると、
「「あーー!!」」
という声とともに俺は、後ろから強い衝撃を受けて転んだ。
「いったー……。」
「玲司!!」
「れいちゃん!!」
……だから、なんで、あんたらはそんなに心配してんだよ。
まるで、『人が変わった』みたいだ。
「ごめんなさい、大…丈……夫?」
不思議そうに、そして、ポカンとした顔からだんだんと『嬉しそうになる』女の子が立っていた。
そこには、中学校の時に付き合っていた深瀬優子がいた。
……え、なんで?
なんでだ!なんでだ!!なんで優子がいるんだ!!
当時、優子と幼稚園が違っていたはずだ!
「……よかった、会えた。」
優子はそう呟やいて、俺に抱きついてきた。
よかった?会えた?
頭の中に『?』しか浮かんでこない。
なんで、俺のことを知ってるみたいなんだ?
すると、遅れて
「ごめんなさい!!……優子どうしたの?」
という、優子の母親の謝りと不思議そうな声が聞こえてきた。
慌てて優子も
「ごめんなさい…よそみしてて……」
と、少し俯いたまま謝った。
そんな顔もかわいいなぁ……。
でも、……あの時と一緒だ。別れたあの時と……。
あの先輩、見る目はあったんだな。
……まぁ、許しはしないけど。
…俺の番かな?
「ううん、だいじょーぶだよ。」
と、笑う。
この生活に慣れ、自分で言うのもなんが上手く演技が出来たと思う。
でも、優子は、
「?」
と、不思議そうに俺の顔をまじまじと見る。
え、俺なんかした?
なんで、急に誰?みたいな反応なんだ?
そうこうしているとうちの両親も
「怪我もなさそうですし、大丈夫ですよ。
……これも何かの縁ですし、一緒に会場に行きませんか?」
と、優子の母親(たしか優美さんだったかな?)を誘った。
優美さんも
「そう言っていただけると、ありがたいです。是非、そうさせてください。」
と、応えた。
そして、俺達は会場に向かった。
その間、優子が俺の顔をまじまじと見続けていたが、可愛い顔で見られて悪い気はしないかった。
……俺、ロリコンだったけ?
再開します!多分!
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