第15話 優子に詰められる。②

優子は昔からそうだった。

例えば、


中学生の頃、


「委員会の集まりで使うジョーロって用務員室なんだよね?」

俺は、美化委員で、もう1人の委員である優樹菜さん(?)と話していた。


「そうだよ、昼休みに一緒に取りに行こう。」


「うん!そうしよう。」

と、嬉しそうに答える優樹菜さん

あぁ、これが青春なのかな?って思った。


だが、それを見ていた優子は次に優樹菜さんと話すと、すぐに俺の元に来て


「こんにちは、優樹菜さん。」

と、言って俺の腕に自分の腕を絡めてきた。

まるで、「わたしの!」と、主張する子供のようだった。


そうして、なんとか会話を終え、優樹菜さんは友達の元へ帰っていった。


すると、優子は

「ねぇ、なんで玲ちゃんは優樹菜さんと話すの?玲ちゃんは私だけを見ていればいいんだよ?」

と、俺の耳元に囁きながら俺に抱きつく。


そして、最後に

「私は玲ちゃんと幸せになる世界になる未来しか見てないんだよ?

そのためなら、私は何もかもを捨てられるし、玲ちゃんにも捨てさせる。」


またも、そんなことを優子は囁くと、俺の胸に顔をうずめ、すぐに

「私、ちよっと嫉妬深いんだ‥‥。」

優子はそう言うと俺にキスをしてきた。大勢のクラスメイトの前で‥‥。


多感な時期の中学生がそんなとこを見れば、当然、大騒ぎだ。

男子は何がなんだかという感じだったが、

女子は

「キャーーー!!!」

と、大騒ぎだった。


それを聞きつけた先生にお説教され、

男子からは「どんなだった?」と、キモいやつに聞かれ、

単純に「生意気だ!!」とイジメられたり、

まぁ、イジメられると、翌日にはその子は謝りに来ていたが、あれは何だったんだ?


謝られとすぐに、「良かったね!」と優子が駆け寄ってきたけど、

‥‥まさか、そんなことはないよね?


まぁ、それでも


(優子のそういうところが好きだった。というか、そういうところも含めて好きだった。)


だから、僕がつい、

「そういうところも、かわいいよ。」

と、言って頭を撫でてしまったのは、仕方のないことだと俺は思う。


そう、¨俺は¨それでも、優子は

「わたし‥‥、さきに行くねーー!」

と、走りだした。


やっぱり優子は可愛いなぁ。


だから、分からない。なんで、こんな優子が浮気なんかをしたのかが。


浮気されたことは変わらない‥‥けど、


‥‥ただそれだけだ。








次回は遠足編にしようと思います!

あと、優樹菜さんもまた、どこかで出します。

ちょっと、テスト期間なので、次回の投稿は遅れます。

‥‥テストなんか滅べ!!

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