第38話 ライバルの出現は突然に!——それぞれの視点
杏奈視点
私にとって、兄の正は家族だ。けど、私は兄が好きじゃない。
その1番の理由は、いつも私と玲司くんの邪魔ばっかりするからだ。‥‥本当に意味が分かんない。
だって、私は兄に迷惑なんて一度だってかけてないんだもん!
いつも迷惑をかけるのは兄のほうだ。
今日だってそう!
私と玲司くんの関係を邪魔にしかならない罰ゲームを考え出す始末だった。
(はぁ、本当に何がしたいの‥‥?)
兄のことは好きじゃない。どたらかと言うと嫌いだ。その考えは兄が邪魔し続ける限り絶対に変わんない。
正視点
俺は妹、杏奈が大好きだ!
だから、あんな男、玲司なんかに妹を絶対に渡さない!
だって、玲司は杏奈のことを好きなわけじゃない!もちろん、友達の好意はあるだろう‥‥無ければ◯す!!あっても◯す!!
「ふざけんな!」
だれが好き好んで、そんな悪い男との恋に妹を向かわせないといけないんだ!!
その上、玲司は幼稚園で別の女にうつつを抜かしている!
杏奈は俺と居た方が幸せなはずだ!!
‥‥‥ただ、今日気づいたことがある。
玲司が思っていたよりも悪いやつじゃないかもしれないということだ。
「玲司は俺のために‥‥。」
正直、今日の俺は杏奈と優子にちょっと、ちょっとだぞ?‥‥ちょっとだけビビってた。
普段の俺だったらぜったいにあり得ないけどな!!
そんな時、割って入って玲司は俺を助けた。
そんな必要なかったんだからな!?
‥‥ただ、まぁ‥‥そんだけだ!
優子視点
今日は本当に色々なことがありました。
玲ちゃんとの幸せな世界を邪魔され、よく分からないかくれんぼに付き合わされました。
最後の玲ちゃんの「嫌いになる!」宣言は女狐の反応が本当に痛快でしたが、それだけでした。
第一、あの女狐は本当にバカですね。玲ちゃんが、こんなことで本当に嫌いになれるわけないでしょうに。‥‥本当に哀れ。
最近、私と玲ちゃんの幸せな世界を邪魔する者が多すぎる。幼稚園の友達の亜衣ちゃんも祐樹(?)とかいうのに愛想を尽き始めている。
玲ちゃんに相応しいのは私だけなのに、本当に哀れな人達‥‥。
私と玲ちゃんは魂で繋がっている。
魂だけとなっても私は玲ちゃん、玲司に会いにいける。それはもうすでに『証明』されていますから。
シスコン大爆発の正!
正のことはとんでもない悪ガキ、ツンデレボーイにしたいです!笑
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