第21話 君を追いかける、鬼ごっこ。〜私を捕まえて〜
教室の中に入ると、すぐに
「ゆうこちゃん!おはよう!!」
と、またも祐樹くんが話しかけてくる。
(こ、懲りないなぁ‥‥。)
本当に凄い。
だって、好きな子に「嫌い!」とか言われたら、普通はなかなか声をかけずらいだろ。
(いつも通りだな‥‥。)
だが、いつもと違うこともあった。
「うん、おはよう。」
と、優ちゃんが普通に挨拶を返したのだ。
「!?、じゃ、じゃあさ、メシのあと、俺たちと鬼ごっこしようぜ!!」
「うん、いいよ。」
優子のその言葉を聞いた祐樹くんは俺の方を向いて、侮蔑の目を向ける。
そんな風に祐樹くんに侮蔑の目を向けられながら、俺はとてつもなく興奮していた。
‥‥いや、性的なやつじゃなくて!
(ゆ、優子がとうとう他の人にも目を向けた‥‥。)
これは、奇跡的なことだった。
中学の頃、優子が事務的なこと以外で男子達と話したことは、多分、両手で数えられるくらいしかなかったと思う。
優子が告白される時もそうだった、
「あ、あれ、ゆうちゃん、一組の佐藤くんに、告白で呼びだされてなかったけ?」
俺が優子にそう尋ねると、優子は当たり前のように、
「え、なんで?
なんで、私がどうでもいい男子なんかを優先して、れいちゃんを蔑ろにしないといけないの?」
「そ、そうだね‥‥。」
(女子、コワい。)
その当時彼氏だった俺もドン引きだった。
当然だけど、優子と別れたいとか、他の男のところに行って欲しいとか思ったことなんかないけど、
男として、あまりにも可哀想だと思った。
そんなこともありつつ、もちろん、女の子の友達と話すことは何度もあったが、基本的に俺の側を離れることはなかった。
(そんな優子が‥‥!)
俺が感激の涙を流しそうになっていると、
「‥‥今、れいちゃんと話してたのに。」
と、優子が可愛らしいことを言う。
さらに泣きそうになった。
だから、考えなかった、
優子が変わった理由を。
優子の愛は不変!
今回、短くてスミマセン!
次回は優子視点で鬼ごっこをします!
是非、コメントも頂けたら幸いです!
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